遮蔽板 手作り

「メガネ用遮閉器」が壊れました。

遮閉器は、メガネを掛けたまま検査をする時に使用します。

片眼を遮蔽して、右眼と左眼の矯正視力を測ります。

素材は金属でできており、メガネを挟むクリップ部分は、メガネレンズに傷が入らないようにシリコンカバーがついています。

でも、それでもなんだか金属でプラスチックレンズを挟むのは怖い・・・・。

ということで、あまり使用していなかった遮閉器。新しく購入することはしません。

遮蔽板ぐらい手作りできるので、早速フェルトで作ってみました。

レンズを挟み込むことができるように、工夫しています。

(考案者 浜田 清、製作者 浜田 久美)

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これで十分代用できそうです・・・・。それに安全安心です。さらに安価です。😃

 

 

 

 

 

レッドグリーンテスト

屈折検査に「レッドグリーンテスト」があります。

この検査は各波長により屈折率が異なり「結像位置にずれが生じる色収差」を利用したものです。

 

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赤色視標の二重丸(数字)と緑色の二重丸が同じ見え方であれば「正視」

赤色二重丸>緑色二重丸であれば「近視」

赤色二重丸<緑色二重丸であれば「遠視」

と判断します。

簡単に判断できるので、多用している検者も多いと思います。

私も利用しています。

(私は主に乱視検査の前に球面度数をチェックするために使います)

でもこの検査、視力標や検査環境などによって精度が左右される面もあります。

この検査だけで「近視」と決めることは、ちょっとマズイ・・・・。

「調節」が介入している可能性があるからです。

遠視眼でも調節が介入すれば、「赤がハッキリ見えます」と答えることがあります。

つまり調節との関係で「赤がハッキリは信頼度が低く、緑ハッキリは信頼度は高い」ということがいえます。

また、調節が介入しやすい「接近ボックス視力表」はレッドグリーンテストには信頼がおけません。

 

視力表の中には1mの前方に設置して、5mでの検査ができるものもあります。
この視力表は周辺部の枠などで、感覚的に十分遠いという感じ(5mのイメージ)が起きづらいです。
すると無用な調節がおきやすくなります。
当然、乱視や眼位も違った度数が出てくることがあります。

ビジョンテスターを利用して接近ボックス視力表での屈折検査は、信頼がおけないです。

不自然な「単眼視検査」も調節の影響を受けやすくなります。

その点、「両眼開放」での検査は調節の影響が少なくなります。

 

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特殊なフィルターで、両眼を開けたまま、右眼には上の二重丸、左眼には下の二重丸が見えるようになっています。

信頼度が高いのは「両眼開放レッドグリーンテスト」です。

 

 

輻輳力検査に基底内方プリズム?

専門的な話になります。

「眼鏡技術者のバイブル」といえる本『これであなたも検眼上手』。

初心者からベテランまで、眼鏡学の神髄を学ぶことができます。

 

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メガネ屋には必須の本ですが、ちょっと疑問な箇所がありました。

その疑問点を出版社に問い合わせてみました。

 

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さて、貴社出版の「これであなたも検眼上手」についてお尋ねしたいことがあります。

377Pに、
『さて、次に外斜位がどの強さまで存在できるかを考えてみましょう。それにはプリズムによる輻輳力検査が参考になります。

この検査は、5メートル視標を両眼で注視させ、ロータリープリズムを基底内方に加えて輻輳力を調べるものです。そうするとプリズムが10△を越えたあたりから視標がボケ始めます。』


と書かれています。

この「基底内方に加えて輻輳力を調べる」という記述があります。
これは「基底内方」で間違いないのでしょうか?

通常、融像幅の検査では、

開散力(虚勢相対輻輳力)には、基底内方(BI)を
輻輳力(実性相対輻輳力)には、基底外方(BO)を
加えていくものと認識しています。

「10△を越えたあたりかた視標がボケ始めます」というのも
基底外方を加えたときの特徴のように感じます。

お忙しいところすみませんが、確認をしていただけませんでしょうか。

よろしくお願いいたします。

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その後、出版社からの返事はいただけませんでした。

私の認識や解釈が間違っている可能性もありますし、業界人にとっては(特に、初心者)大事な眼鏡技術に関わることですから、何らかのお返事をいただきたかったです・・・・・。

最新式のテストフレーム

予約していた最新式の検眼枠(テストフレーム)が届きました。

「580UniV Puro」

 

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 このテストフレームの特徴は

・左右別にPD(瞳孔間距離)合わせが可能

・乱視軸は5度ごとのクリック回転

・パッド(鼻当て)の上下位置が調整できる

・パッドの角度が調整できる

・パッドが前後に調整できる

・テンプル(腕)の長さが調整できる

・前傾角の調整ができる

・角膜頂点間距離のスケールがついている

・検眼レンズが5枚使用できる

眼の検査には、「テストフレーム使用」にこだわっている当店には、ありがたい機能が備わっています。

レンズが5枚使用機能は、強度近視のかたの検査にも重宝しそうです。

累進レンズ、球面レンズ、乱視レンズ、プリズムレンズが入り、

さらに球面レンズかプリズムレンズをもう1枚入れることができます。

両眼開放屈折検査に威力が発揮できるテストフレームです。

欠点は、やや重たい・・・・。

テストフレーム

当店が使用してる「テストフレーム」。

・左右PD
・前傾角
・鼻幅、角度
・テンプル長
の調節ができるようになっています。

が、このように調整↓したいときに、鼻の位置、目の高さ、などによって、調整(フレームを上げる)し辛いときがあります。

そのときのために、パッド(鼻当て)を改造したものも用意しています。

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↑通常のパッド


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↑改造したパッド。必要に応じてさらに改造していきます。

度数はどう選ぶか 10

度数はどう選ぶか・・・・ぼちぼちきりのいいところでまとめます。

メガネ調製は、

「眼鏡技術者次第」、「お客様次第」の面があります。

メガネは一般的に技術者が目の検査をして作るものだからです。

検査は、技術者が一方的にするものではなく、お客様との共同作業で進行していきます。

度数はどうするかのアドバイスや度数提示は、技術者の考え方、方針にもよります。

量販店などでは「店の方針」というのもあるでしょう。

最終的には何を優先するか、どれぐらいなら妥協できるかなど、お客様と技術者の話し合い、委ね合いで調製度数を決めます。

メガネはお客様と眼鏡技術者が息を合わせて作る「見るための道具」です。

メガネは実際に使ってみないと100%のこと(具合がいいかどうか)はわかりません。

が、お客様次第で90%ご満足していただけるメガネに仕上げることができます。

よろしくお願いいたします。

度数はどう選ぶか 9

テスト枠にも種類があります。

テストレンズが3枚装着できるものや、5枚入るものまであります。

テストレンズをどのポケットに入れるかによって、矯正効果が異なってきます。

 

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つまり「頂間距離(目とレンズとの距離)によって、度数が変化する」ということです。

たとえば、

頂間距離12mm、ー8.00Dで完全矯正されている近視眼がテスト枠16mmのポケットにレンズを入れると、

約ー0.25D分矯正効果が弱くなります。

この差は大きいです・・・・。

度数が強くなれななるほど、頂間距離と矯正効果の問題が大きくなります。

近視度数の強いかたは頂間距離が短いほうがメリットが大きくなります。(まつ毛につかないぐらいに)

当店は頂間距離を超短めに設定できるテスト枠で度数選びをしていただくこともあります。

 

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ウスカルフレームは頂間距離が短く設定できる設計にしています。

度数はどう選ぶか 8

当店は度数の検査も調製度数の選択にも「テスト枠」を使います。

テスト枠で度数決定の装用テストを行います。

「いかがですか、この度数で・・・?」と装用感などをお尋ねします。

遠方の景色や看板なども見ていただきます。

屋外の無限遠の見え方は必ずチェックしてください。

この場合、トワールを使用して微妙な見え方の違いを見比べていただきます。

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特に、車の運転をするかたには必須のチェックです。

夕方、夜間の見え方に問題のあるかたは、できれば暗くなった時間帯にチェックしてください。

パソコン作業などの近見作業に使用するかたは、実際にパソコン(タブレット)を見ていただきます。

明視距離のチェックをしっかりとしてください。

使用目的距離に応じて調製していきます。使用しているパソコンまでの距離を測っておいてください。

度数はどう選ぶか 7

度数には「近視度数」、「遠視度数」、「乱視度数」、「老視度数」とあります。

これらの度数は、ほぼ見える見えないの判断で決定することができます。

しかし、もう一つの度数「プリズム度数」は、簡単にはいきません。

眼位(視軸の向き)などの視機能をより考慮に入れないといけないからです。

検査には手間暇がかかります。

お客様の判断(感覚)だけでプリズム量を決めることも困難です。

ですから、「プリズム矯正はしない」方針のメガネ屋も少なくありません。

そんなプリズム度数(矯正)ですが、上手に駆使すれば快適な視機能を維持することが期待できます。

特に、上下斜位のあるかたは視機能不良になりやすいです。

メガネ調製で上下斜位の見落としはNGです。

当店は「多面プリズムバー」を駆使して、眼位検査(プリズム度数)、融像力検査(プリズム量)をしていきます。

 

プリズム量の決定には絶対的な法則はありません。

浜田 清が眼鏡士歴40年の経験を活かしてアドバイスをしていきます。

度数はどう選ぶか 6

度数選びにかかせない検査が「自覚的検査」です。

 

自覚的検査とは、お客様の「見える、見えない」などの応答を必要とする自覚的な検査です。

基本度数決定の原則は、他覚検査を経て最終的には自覚検査ですから、自覚検査は重要になります。

「しっかりした自覚検査をすれば、他覚検査はいらない」とも言えます。(ただし、検査時間がかかります)

自覚検査は、お客様の上手な応答も必要とします。

・一番見やすいのはどれですか?

・次に見やすいのはどれですか?

という感じで質問をしていきます。

↓こういう視標(ランドルト環といいます)見ていただき、答えていただきます。

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両眼調節バランス」などは微妙な違いまで判断していただくことになります。

当然、その判断は時間がかかります。

じっくりとお答えください。

しっかりとしたお答えをいただくことにより、検査の精度は高くなります。

そのお答えを適切に判断することが自覚的検査の「かな眼(要)」です。

お客様の表情が見えづらいビジュンテスターでの検査は、その点でも検出精度は低くなります。

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