深視力検査に合格するために 4

今まで裸眼で過ごしていたかたが矯正メガネを掛けると、

調節刺激量が変化します。その変化は眼位の変化に繋がります。

調節刺激量の変化→調節量の変化→輻輳とのバランスとの変化→眼位の変化

A様の場合、変化により新たなバランスに順応するために時間がかかることも予想されますが、目的は「深視力検査合格」です。

調製メガネは「合格するためのメガネ度数」を優先しました。

違和感は時間が解決してくれます。

今後、良好なバランスを保つためにもメガネは常用することをお願いしました。

眼位に関しては半年後ぐらいに再度チェックしてみましょう。

深視力検査に合格するために 3

A様の眼位は 「内斜位 外斜位」と書きました。

(眼位とは、視軸の向き、相互的位置関係のことを言います)

これは間違いではありません。

A様の眼位はそれだけ不安定ということです。

遠見眼位と近見眼位で方向が違うことは珍しくないのですが、遠見眼位でも測定方法などによって内斜位だったり、外斜位になったりすることがあります。

また遠視眼は、遠見でも近見でも調節に負担がかかりますから、調節が入るか入らないかで眼位も変動しやすいです。

検査当初は、内斜位状態だったものが検査を進めて遠視を矯正していくと「外斜位が検出される」こともあるわけです。

ましてやA様は片眼がほほ正視で、もう片眼は遠視(調節力以下の遠視)の不同視ですから、不安定要素は大きくなります。

こんな場合眼位の矯正をどうするか・・・です。

どちらかの方向にプリズム矯正をすることにより、深視力が向上するのであれば、それも考慮に入れます。

まずはプリズム矯正をしないで、遠視矯正だけで深視力検査をしてみました。

この試験では、そこそこ良い成績でした。

それで、方向的には「プリズム矯正はしない」に決定。

あとは、遠視の調整に入り、微調整をしていきます。

なお、視力表の中には、1mの前方に設置して、5mでの検査ができるものもあります。
この視力表は、周辺部の枠などで、感覚的に5mの感じが起きづらく、無用な調節がおきやすくなります。

当然、乱視や眼位も違った度数が出てくることがあります。

深視力検査に合格するために 2

立体視は目の持っている最高機能といってよく、両眼視に問題があると立体視は困難になります。

しかし、遠近感は単眼視の状態でも感じることができます。

つまり、深視力は遠近感をチェックする試験ですから、「視機能に問題があっても合格することが可能」ということです。(ただし、視力が合格条件以下のかたは、無理です)

だから両眼の視力がいいかたに「あなたは深視力はダメ!」と決めつける眼科はいかがなものか・・・・と感じます。confident

メガネ調製も100%のことはやってみないとわかりませんが、「決めつける」ことは良くないことが多いです。

ダメと言われた患者さんはどれほどショックを受けるか・・・・。

医師の言葉は重いです!

眼科がすべてのことができるわけではありません。

深視力用メガネは検査、トレーニングも含めて非常に手間暇がかかります。

一人の患者さんに2、3時間かけるのは眼科では難しいでしょう・・・。

深視力計を置いている眼科も少ないと思います。

「あなたの目は病気ではありません。深視力に関することは専門のガネ屋さんに相談してください」でいけませんか・・・・。

深視力検査に合格するために

深視力のお客様 40代のA様

裸眼視力

右眼 2.0

左眼 1.5

視力にはまったく問題はありませんが、深視力が不良です。

5mでの両眼開放屈折検査では、

右眼 R S±0.00

左眼 R S+2,25D C-0.50D Ax110

(S+は遠視度数、Dは度数の単位、Cは乱視、Axは乱視軸)

眼位(視軸の向き)は、内斜位 外斜位

立体視は不良です。

さて、遠視性の不同視で、視力が悪くないかたの矯正は困難な場合が少なくありません。

メガネを掛けても視力は大きな変化もないのに(ももとも視力は良好)左右眼の度数差のせいで違和感を強く感じる場合があるからです。

「うっとうしい!」と拒否されることもあります。

なので、まず度数差を少なくして掛けていただいて、段階的に矯正していく方法をとることがあります。

しかし、今回の目的は「深視力検査合格」です。

度数差を少なくしたメガネでは試験に合格する確率が低くなります。

A様の場合、「遠くは左眼で、近くは右眼で見る」ような使い方もしていたようです。

つまり良質な両眼視をしていませんでした。

そのせいもあり、立体視は不良です。

立体視は不良でも遠近感覚は、屈折矯正、眼位矯正、視機能トレーニングで向上することが期待できます。

ところで、A様は当店に来る前に眼科に行かれましたが、眼科からは「深視力は無理!」と烙印を押されたそうです・・・・・・。

深視力検査の事例 2

深視力が不良の原因として、

遠視、近視、乱視の「屈折異常」

斜位、斜視の「眼位異常」

などがあります。

この中では、斜視が最も不良になりやすいです。

斜視は、「抑制」が入ってくることが多いからです。

抑制は「複視」を避けるための脳の働きなので、日常生活には便利な機能です。

でも、抑制があると、立体視は不良になります。

「立体視不良」は、高度な両眼視機能を必要とする深視力検査は苦手になります。

斜視の原因の一つに屈折異常があります。

屈折異常があると、斜位になりやすくなり、

斜位になると、斜視に移行することもあります。

ですから、子供のときから視機能を意識したメガネを作ったほうが望ましいです。

安易な低矯正メガネ、バランスの悪いメガネは、眼位異常に繋がりやすいです。

しかし、適切なメガネ=快適なメガネにはならないこともあります。

無難な度数にして、問題を先送りにするかどうか・・・・。

深視力検査の事例

深視力検査の事例

50歳代のA様

「自動車学校には入校したけど、深視力が不安です」とご来店されました。

当店検査では、

裸眼視力 右眼0.9 左眼1.0

視力は、問題ありません。

完全矯正度数は、

R S+0.75 C-1.25D Ax40

L S+0.50 C-0.50D Ax90

Sは遠視度数、Cは乱視度数 Axは乱視軸

眼位(視軸の向き)検査では、大きい外斜位+右眼上斜位。

間歇性外斜視 があります。

右眼と左眼、交互に抑制が入ります。右眼を使うときは、左眼が偏位し、左眼を使うときは、右眼が偏位している状態です。

正常な両眼視ができていません。立体視は不良です。

三桿計での深視力検査も不良です。

プリズムレンズで試してみましたが、「棒の動きがわかりません・・・」とおっしゃいます。

こんな場合、自動車学校へ入学する前のかたでしたら、「やめておいたほうが・・・・」とアドバイスすることもあります。

しかし、A様は自動車学校に入校されています。なんとかしないといけません。

なんとかする方法は「遠近感覚トレーニング」になります。

トレーニングをすることにより、立体視が不良でも遠近感覚がよくなります。

立体視と深視力

両眼視は、

同時視があり、融像が働いて、そして眼の持っている最高機能である「立体視」ができます。

単眼視では立体視は困難です。

立体視が生じるのは人間の眼は二つあり、二つの眼が離れているからです。

離れているということは、右眼と左眼とでは若干見える位置関係が違っています。

このことを「両眼視差」と呼んでいます。

つまり立体視は、両眼視差を融像することによって、生じるメカニズムということです。

立体視は深視力との関連も深いです。

深視力とPD (瞳孔間距離)も関係があります。

PDが狭い人ほど一般的に立体視が良好で、深視力の成績もよくなります。

PDは大人と比較するとお子様はたいていは狭いです。

狭いPDのうちに、高度な立体感覚を養うことは大人になって役に立ちます。

子供のうちにスポーツや遊びを通じて、立体感覚を磨いていきましょう。

屈折異常(遠視、近視、乱視)、眼位異常(斜位)、不同視 などは、立体視不良の原因になる恐れがあります。

適切に矯正することをおすすめします。

なお、遠近感は単眼視の状態でも感じることができます。

深視力試験は、遠近感をチェックする試験ですから、立体視不良のかたでも適切なメガネ矯正、トレーニング等で合格することが可能です。

(ただし、視力が合格基準以下ですと無理です)

深視力検査に合格するためのメガネは「深視力メガネ研究会 」の加盟店にご相談ください。

深視力とPDの関係

深視力とPD(瞳孔間距離)は、関係があります。

PDの狭いかたと広いかたでは、深視力はどちらが有利でしょうか?

Sisis671←手作り簡易深視力計


答えは、「PDの狭いかた 」です。

深視力検査の点でいえば、PDの狭い子供のほうが有利です。

なので、子供のほうが大型免許を取得しやすい・・・・・。

ただ、あくまでPDと視差の関係が有利というだけで、PDの狭いかたが必ずしも深視力の成績が良くなるとは限りません。

深視力の精度は、眼位(視軸の向き)や、視機能も大いに関係してくるからです。

PDと視機能の関係も逆に考えれば、PDが狭いのに深視力の成績が悪いかたは、「視機能に何らかの問題がある可能性が高い」ということも言えます。

つまり、子供に深視力テストをすることによって、視機能の問題も発見できるかも知れません。

視機能の問題は、「斜位 」に絡むことが圧倒的に多いです。

日常生活には問題がなく、眼精疲労がない斜位でも、深視力検査が苦手になるかたも少なくありません。

それは、斜位があるということは融像力(右の網膜に映った像を一つにまとめて、単一視する機能)に負担がかかるからです。

負担がかかるから、動きのある検査には眼球運動がついていけない・・・ことが考えられます。

だから結果にムラがあり、調子の良し悪し、体調などにより成績が左右されます。

深視力検査に合格するには、融像力に負担がからないようにすることが一番です。

適切な屈折矯正、眼位矯正をし、「調節バランス」が均衡しているメガネを調製すれば、合格する確率は高くなります。

あと、視機能トレーニングが必要な場合もあります。

抑制は立体視が不良になります。

事例 深視力

20代 B様

裸眼視力 右眼 1.5 左眼 1.5

カバーテストでは大きな眼位ズレが見られます。

眼位検査では、やはり上下斜位+内斜位が検出されます。

しかし、自覚的検査での応答がハッキリしません。

眼位も非常に不安定です。

上下斜位の方向はいろんな検査や距離を変えての検査で一致するのですが、水平方向の眼位が定まりません。

外斜位と答えることもあります。

ま、そういうこともあるので、じっくり時間をかけて緊張をとぎほぐしていただけるように配慮しました。

強い緊張は屈折検査や眼位検査に影響を与えますからね。

すると、眼位が不安定というよりも「抑制 」が検査の邪魔をしていることがわかりました。

(それで、応答もハッキリしなかったのですね)

抑制にも種類がありまして、網膜の中心部だけに抑制が入るかたもいます。

右眼、左眼、交互に抑制が入る「交互抑制」もあります。

B様の場合は、主に左眼に抑制が入りがちの、交互抑制です。

抑制が入っているかたの深視力試験・・・・けっこう困難な場合が多いです。

精密立体視の検査をしますと、立体視は不良でした。

少しでも眼位を整えることのできるプリズム眼鏡で深視力検査を実施してみますと、成績は悪くなかったです。

試しに裸眼でやってみますと、これでもそこそこにできました。

しかし、「棒の動きはわかりません・・・」とおっしゃいます。

成績が悪くないのは「カンがいい」ともいえるのですが、いつもカンが働くとは限りません。

(それで、当店に来店されたわけです)

結果、メガネを調製しても違和感を強く覚えるだけで、深視力検査の向上は少なかったので、メガネ矯正は見合すことになりました。

抑制除去のトレーニング方法などのご説明もしましたが、抑制を取るということは複視になる危険性もあります。

なので、B様の年齢を考えると、この方法も積極的におすすめできるわけではありません。

B様は「子供のときから主に右眼を使っている感じです・・・」とおっしゃっていました。

今回、軽い遠視もあったので、おそらく遠視→内斜位→上斜位→抑制→視機能不良の道をたどってきたものと思われます。

やはり、学童期の遠視 未矯正は視機能のトラブルに繋がりやすいです・・・。

学童期の遠視

深視力と遠視の関係

http://hamatami.cocolog-nifty.com/diary/2016/12/post-fe04.html

「視力は問題ないけど、深視力は苦手」のかたもいます。

視力が問題ないといっても視力表で判断する視力は、ある基準の目安にすぎません。

つまり、「ハッキリ見えている1.0」と「ボンヤリだけど1.0はなんとか見えている」では、見え方の質が違います。

質が悪いからといっても、弱視というほどではなく、「視力が不安定・・・」という感じです。

見えるときは見えるけど、見えづらい時もあるなどの不安定要素のある目です。

もちろん、高齢者になると、眼のニゴリ等の原因で視力が不安定になることはあります。

しかし、20、30代のかたで、屈折はほぼ正視か軽い近視なのに視力が不安定。やや弱い・・・・。

深視力検査は眼の持っている最高機能を要求されるので、そういうかたが「深視力が苦手で・・・」とご来店されます。

では、なぜ視力が弱いか・・・です。

やはり「遠視 」が絡んでいると思います。

長期間の遠視や乱視の放置は、視機能低下に繋がることがあるからですね。

視機能が低下するということは、眼位(視軸の向き)も視力も不安定になりやすくなります。

「学童期の弱度の遠視は、メガネで矯正する必要はない」とおっしゃるかたもいますが、私は遠視の矯正は必要だと思います。

実際に遠視の放置で視機能にトラブルがあるかたを見てきているし、深視力が必要な場合などに困ることがあるからです。

困るぐらいですめばいいですけど、交通事故に繋がる危険性もあります。

ですから学童期に上質の視機能を確立することは大事だと思います。

何度でも言います!「近視よりも遠視のほうが害が大きいです」

遠方がよく見えるから「良い目」とは限りません。

近見視で目が疲れることがあれば、遠視を疑ってください。

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