複視になったA様 2

「眼球運動神経麻痺では自然治癒する例があり、発症後6ヶ月は経過を観察するのがよい」

と教科書には載っています。

だから、「とりあえず様子を見ましょう・・・・」と診断する眼科が少なくありません。

それはそれで教科書的には間違いではないと思います。

でも患者さんにすれば複視の状態は、1日でも1時間でも辛いです。

複視を解消するための光学的対応としては「プリズム眼鏡」があります。

そういうものがあるのですから、とりあえず「プリズム矯正」を選択してもいいのではないでしょうか。

プリズム矯正は、手術と違って安全性が高いし、ダメなら外せばいいのです。

なにより、複視が解消できることは精神的に安定します。

医療ですべてのものが治るわけではないし、限界もあります。

診察時間も長時間取れるわけではないでしょう。

メガネ屋なら2時間でも3時間でも納得のいくまでアドバイス&フォローができることもあります。

患者さんのためには、そんなメガネ屋を上手に利用していただきたいと思いますが、そんなこと(プリズム矯正など)をするメガネ屋はけしからん!と言われることもあります。

A様のプリズム矯正も眼科から当店が睨まれる可能性もあります。

(睨まれるだけならいいのですが・・・・・)

ユーザー本位にプリズム矯正をするということは、「リスクもある」ということなんです。

なお、眼球運動障害の原因に
・外傷
・血管性病変
・腫瘍
・動脈瘤
・炎症
や原因が特定できないものまでありますので、急に複視になった場合、まずは病院へ行ってください。

複視になったA様

ある日突然「複視」になったA様。

きっかけは、ある病気から。

その病気は複視とは直接の関係はないのですが、繋がっているところは「脳」です。

脳の負担が神経支配されている外眼筋の障害を引き起こしたと考えられます。

A様は、眼科には2軒いかれたそうです。

いずれも「原因不明の複視」ということで、1軒の眼科では「9割は治る」と言われ、もう1軒では「治らない」と言われたそうです。

治ると言われた眼科では「もう少し様子を見て、メガネの処方をします」ということでしたが、複視のままでは普段の生活にも支障をきたすので、当店にご相談に来られました。

「プリズムメガネ」で複視がなんとかなるでしょうか・・・・ということです。

まず、プリズムレンズで効果が期待できるかどうかをチェックしますと、両眼単一視ができるプリズム度数がありました。

しかし、突然複視の場合、プリズム度数は大きく変動することもあります。

自然治癒も期待できますから、「様子を見ることも一つの方法です」とご説明しました。

でもやはり「様子を見る」デメリットもあります。お話合いの結果、

 ・複視の解消

 ・眼位(視軸の向き)を整える

 ・精神的安定

を目的で「プリズムメガネ」を調製することにしました。

調製後、

眼位ズレが少なくなってきました。良い傾向です。

2ヵ月ぐらいでプリズム量は半減しました。眼位が整ってきています。

この時点で、メガネを作り変えました。

と、今の時点ではこの状態です。

今後、プリズムは「ゼロ」調製になるかも知れません。

もしくは、元々斜位があったのなら、その状態に落着くこともあります。

いずれにしましてもプリズムレンズによる「精神的安心」の効果が顕著にあらわれた事例です。happy01

白内障の説明

白内障の手術をされたお客様。

「白内障の手術をしたが、良く見えない。加齢黄斑変性と言われた」とのこと。

白内障の手術は合併症になる危険性もあります。(どんな手術でも100%安全はないでしょう)

不可抗力は仕方のない面はあるとしても、その事実を患者さんにしっかりと伝えていないとトラブルの基になります。

このお客様も「説明不足だ!」と憤慨されていました。

それで、セカンドオピニオンを受けたところ、その病院では「丁寧に説明しくれた」とのこと。

診断結果は同じことでしたが、「その説明で一応は納得した・・・。でも白内障の手術はしなければよかった」とおっしゃっていました。

テレビなどでは「簡単に白内障手術ができる」ような内容の放送を見受けることもあります。

これなんかは、「誇大広告」に近いものを感じるときがあります。

「100%のことはやってみないとわかりません」とでも言えばいいのに・・・・。

「それなら誰も医者に行かない」という声も聞こえますが・・・・。

いずれにしろネット時代の現在、インフォードコンセントがより重要になっています。

中途半端であやふやな説明では、「不信感」に繋がります。

検査数字だけ見ていても、「木を見て森を見ない」ことにもなりかねません。

上手な説明は、いろんな人生経験も必要とされるのでしょうね。

近視のレーシック手術

『近視のレーシック手術は、角膜をレーザーで削るという荒療治なのに、20、30年後に角膜が破れる危険性は無視して実用化されたのだという』

ということを聞いたことがあります。

レーシック手術は危険が伴うことは間違いないでしょう。

手術をした目が将来どうなるかも、ハッキリしたことはわからないと思います。

ですから、レーシックは「今がよければそれでいい」というお考えのかたに適合する手術ではないでしょうか。

時々、お客様から近視手術に関してお問い合わせをいただきます。

「将来的なことも考慮に入れますと、健康な目にメスを入れるのはやめたほうがいいです・・・」

とお答えしています。

それに、レーシック手術は「今」も良くならない恐れがあります。

「合併症」のリスクです。

・夜間の視力低下

・ドライアイ

・角膜の変形・混濁

・術後の度数変化   など。

手術をした角膜は元(手術前)に戻ることはありません。

レーシック手術は、じっくりとご検討ください。

『わが国のレーシック手術は、2008年には40万人程度であったが、トラブルなどが報道され、2014年には年間5万人程度と大幅に減少した』日本眼鏡技術者協会生涯教育テキストより

寄り目ができない 3

輻輳力を鍛える方法があります。

視機能トレーニングでも眼球運動を滑らかにすることが可能です。

でも、トレーニングはやみくもにやればいいというものではありません。

眼位(視軸の向き)によっては、逆効果になることもあります。

たとえば、外斜位だったものが内斜位になったりとか・・・・。

それだけ、「眼の内直筋は主に内転および輻輳運動を行う筋肉で、眼筋の中では一番大きく、その作用も外直筋よりも強いです」ということです。

ですから、そのコントロールを上手にしないといけません。

強いストレスなどにより、そのコントロールシステムが崩れることがあります。

それが原因不明の「複視」だったりします。

寄り目ができない 2

「近視の未矯正もしくは低矯正は調節力とのバランスが悪くなる」というのは、

近視のかたが、裸眼で近見視をすれば、正視のかたよりも調節力が少なめですみます。

近視度数や近見距離によっては無調節で近見視ができます。

「調節力が節約できていいのでは」と思われるかも知れませんが、そうではありません。

それは、調節力と輻輳力は連動しているからです。

調節機能を節約すれば、調節性輻輳の働きが悪くなり眼位ズレが起きやすくなります。

結果、近視のかたは輻輳不全になりやすく、外斜位になりやすくなります。

つまり、「適度に調節を働かせないと、輻輳力が退化することもありますよ・・・」ということです。

近視の安易な低矯正は、視機能不良に繋がることもあります。

寄り眼ができない

輻輳力が弱いかたがいます。

輻輳力とは、

近くのモノを見るときに、近くに焦点が合うような視線に、眼の筋肉を内側(鼻側)によせる力のことです。

そのかたに「寄り目ができません・・・・」と言われることもあります。

寄り目が苦手なかたは、近見視でモノが二重に見えることがあります。(老眼でもないのに)

眼精疲労にもなることもあります。

輻輳力が弱くなることの原因の一つとして「近視」があります。

近視の未矯正、もしくは低矯正は調節力とのバランスが悪くなります。

結果、調節力と連動している輻輳力に影響が出てくる恐れがでてきます。

ですから、輻輳力が弱くならないように、老眼になる前の近視は完全矯正が望ましいです。

でも、実際には他のこと(違和感など)も考慮に入れてメガネを作っていきます。

複視の問題点

ある日、突然複視になったかたからお問い合わせをいただきました。

『目から脳まで徹底的に検査したのですが、原因不明で半年から1年様子をみましょう。』

ということだそうです。

当店はそういう事例もアップしていますので、参考にしていただきました。

それにしても眼科が言う「様子を見ましょう」は患者さんにとっては大きな不安になり、仕事や日常生活にも支障が出てくる恐れもあります。

複視はプリズムメガネで解消することもありますから、そういうことも患者さんにアドバイスしてくれればいいのに・・・・途方に暮れないように。

生涯教育2018 近視

近視進行に関与する環境因子の一つとして、網膜像のデフォーカスの影響があげられる。

これは網膜にピントが合っていない状態のことである。

網膜の後方に焦点を結ぶ状態が持続すると、生体は眼軸長を伸長させることにより焦点を合わせようとする。ヒヨコを使った動物実験では遠視性デフォーカスで眼軸長が伸長し、近視化したとの報告がある。

2018生涯教育テキストより

ヒヨコですか。

これが猿だったらどうなるか・・・・。

動物実験の結果が人間に当てはまるかどうか・・・・なんともいえないところでしょう。

この説では「近視は低矯正にしたほうが近視の進行は遅くなる」とうことになるのでしょうが、これもなんともいえないでしょう。

かえって、「完全矯正にしたほうが近視の進行は遅くなる」説もあります。

いずれにしろ、眼位(視軸の向き)も考慮に入れて、近視度数調製をしたほうが望ましいです。

近視の進行は少しおさえられたけど、眼位ズレが発生し、斜視になった・・・・では本末転倒でしょう。

近視で不同視 5

不同視

 ①  右眼 R S-1.00D C-3.00D Ax180

 左眼 L S-4.00D C-0.50D Ax90

 ②  右眼 R S-1.00D C-3.00D Ax90

 左眼 L S-4.00D C-0.50D Ax180

(SはSpherical、遠視、近視の球面度数。DはDioptre、曲光力、度数の単位。CはCylindrical、円注、乱視度数。AxはAxis、乱視軸)

 ①番と②番、同じ度数の不同視です。

でも、より問題の大きい不同視は②番です。

それは、垂直経線での度数差が①番よりも大きいからです。

乱視は方向によって度数(屈折)が変わっている眼です。

この例でいえば、縦方向(垂直)と横方向(水平)では、度数が違います。

①  右眼 垂直方向の度数はS-4.00D 水平方向はS-1.00D

 左眼 垂直方向の度数はS-4.00D 水平方向はS-4.50D

 ②  右眼 垂直方向の度数はS-1.00D 水平方向はS-4.00D

 左眼 垂直方向の度数はS-4.50D 水平方向はS-4.00D

 ①と②は同じ度数でも、乱視軸方向が違えば、

垂直経線度数差は①は±0.00D、②はS-3.50Dになります。

①は垂直経線は不同視になっていません。

では、なぜ垂直方向の度数差が大きいほうがマズイのでしょうか。

そ れ は、人間の目の筋肉(外眼筋)の作用(力)が上下方向に弱いからです。

「弱い方向に度数差が大きいとプリズム誤差の問題も大きくなる」ということです。

ですから、乱視眼の不同視矯正はその問題が少なくなるような配慮も必要になってきます。

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