生涯教育2018 近視

近視進行に関与する環境因子の一つとして、網膜像のデフォーカスの影響があげられる。

これは網膜にピントが合っていない状態のことである。

網膜の後方に焦点を結ぶ状態が持続すると、生体は眼軸長を伸長させることにより焦点を合わせようとする。ヒヨコを使った動物実験では遠視性デフォーカスで眼軸長が伸長し、近視化したとの報告がある。

2018生涯教育テキストより

ヒヨコですか。

これが猿だったらどうなるか・・・・。

動物実験の結果が人間に当てはまるかどうか・・・・なんともいえないところでしょう。

この説では「近視は低矯正にしたほうが近視の進行は遅くなる」とうことになるのでしょうが、これもなんともいえないでしょう。

かえって、「完全矯正にしたほうが近視の進行は遅くなる」説もあります。

いずれにしろ、眼位(視軸の向き)も考慮に入れて、近視度数調製をしたほうが望ましいです。

近視の進行は少しおさえられたけど、眼位ズレが発生し、斜視になった・・・・では本末転倒でしょう。

近視で不同視 5

不同視

 ①  右眼 R S-1.00D C-3.00D Ax180

 左眼 L S-4.00D C-0.50D Ax90

 ②  右眼 R S-1.00D C-3.00D Ax90

 左眼 L S-4.00D C-0.50D Ax180

(SはSpherical、遠視、近視の球面度数。DはDioptre、曲光力、度数の単位。CはCylindrical、円注、乱視度数。AxはAxis、乱視軸)

 ①番と②番、同じ度数の不同視です。

でも、より問題の大きい不同視は②番です。

それは、垂直経線での度数差が①番よりも大きいからです。

乱視は方向によって度数(屈折)が変わっている眼です。

この例でいえば、縦方向(垂直)と横方向(水平)では、度数が違います。

①  右眼 垂直方向の度数はS-4.00D 水平方向はS-1.00D

 左眼 垂直方向の度数はS-4.00D 水平方向はS-4.50D

 ②  右眼 垂直方向の度数はS-1.00D 水平方向はS-4.00D

 左眼 垂直方向の度数はS-4.50D 水平方向はS-4.00D

 ①と②は同じ度数でも、乱視軸方向が違えば、

垂直経線度数差は①は±0.00D、②はS-3.50Dになります。

①は垂直経線は不同視になっていません。

では、なぜ垂直方向の度数差が大きいほうがマズイのでしょうか。

そ れ は、人間の目の筋肉(外眼筋)の作用(力)が上下方向に弱いからです。

「弱い方向に度数差が大きいとプリズム誤差の問題も大きくなる」ということです。

ですから、乱視眼の不同視矯正はその問題が少なくなるような配慮も必要になってきます。

近視で不同視 4

近視で不同視

60代の浜田 清

もちろん老眼にもなっています。

私の度数は、

右眼 R S-1.75D C-0.50D Ax85

左眼 L S-4.00 C-0.75D Ax15

普段掛けているメガネは「遠近累進メガネ」

遠近累進レンズのタイプ別に仕事用、プライベート用、運転用、サイクリング用と使い分けています。

「用途、用法に合わせてメガネを選ぶ」これがメガネ作りの基本ですから、実践していることになります。

まぁ、色んなメガネを試す目的もあるのですが・・・・。

遠近累進メガネはとても便利なメガネです。

1本のメガネで遠くも近くも見えますから、煩わしい架け替えの必要がありません。

しかし、不同視のかたが遠近両用メガネを作る場合は、難しくなることが少なくありません。

それは遠近両用レンズは遠用部(遠方を見る部分)から、近用部(近方を見る部分)に視線を垂直移動して見るレンズだからです。

ということは、近用部に「垂直方向のプリズム誤差」が多く発生します。

たとえば、私のように垂直方向の度数差が約3.00Dありますと、遠用部から近用部への視線移動が10mmだったとすると、近用部では左右眼で3△(△はプリズム量の単位です)ものプリズム誤差が発生します。

3△といってもピンとこないと思いますが、普通この誤差は、とてもしんどいです。
モノも二重に見えると訴えるかたもいます。

では、「不同視の人間は、遠近両用メガネを掛けられないのか」というと、そんなことはありません。

現に、私が問題なく掛けこなしています。遠近両用メガネなしでは不便でたまりません。

不同視のかたに向いている遠近両用メガネもありますから、私の体験談を交えてアドバイスいたします。

お気軽にご相談ください。

近視で不同視 3

20代の不同視のかた

完全矯正度数は、

右眼 R S-3.25D C-0.50D Ax100

左眼 L S-1.00D

SはSpherical、遠視、近視の球面度数。DはDioptre、曲光力、度数の単位。CはCylindrical、円注、乱視度数。
AxはAxis、乱視軸)

前眼鏡度数は、

右眼 R S-1.25D 

左眼 L S±0.00D

「このメガネを作ったが、具合が悪い」とのことです。

具合の悪い原因は、左右の度数差によるものか、

それとも視機能異常によるものなのか、

はたまた、身体のせいか・・・・・。

具合の悪い原因は一つであることもあるし、複合していることも少なくありません。

メガネは幸い、体に浸潤する危険もなく、一つ一つ、改善していくことができます。

当店調製度数は、

右眼 R S-2.75D C-0.25D Ax100

左眼 L S-1.00D

この度数で、右眼は0.7、左眼は1.2の矯正視力です。

前眼鏡度数よりも左右眼共視力は高くなるし、視機能状態も良くなる確率が高くなります。

中途半端な度数矯正は、「良く見えないし、違和感がある」ということにもなりがちです。

それなら「よく見えるけど、違和感もある」ほうがマシなこともあります。

いずれにしましても、ケースバイケースで対応していきます。

不同視矯正は「経験がものをいう」面もあります。

近視で不同視 2

20代の不同視のかた

眼精疲労、首肩コリ、片頭痛などの症状があります。

不同視のかたは、左右眼でのバランスが悪い目です。

そのせいで、眼筋に負担がかかりやすく、調節輻輳の関係もトラブルがおきやすくなります。

ですから、バランスが取れるように左右眼を完全矯正することが理想です。

でも、左右の度数差があればあるほどメガネは掛けづらくなります。

通常、年令が高くなれば順応性も衰えてきます。

さて、どうしたものか・・・・・。

将来的なことも考慮に入れてメガネを作ろうと思えば、少しでも良質な視機能を発揮できるメガネをご提案するべきです。

だけど、そういう考慮は得てしてクレームになりやすい。

かといって、無難な度数は問題を先送りするだけの結果になりやすい。

眼鏡技術者はハムレットの心境に・・・・。

最終的な度数判断は、お客様に委ねることになります。

フレームは不同視に適したものがあります。

お客様と浜田 清(私も不同視)と久美の共同作業で、不同視メガネを調製していきます。

近視で不同視

10代のかた

近視で、不同視

メガネは掛けたことがありません。

5m検査での完全矯正度数は、

右眼 R S-3.75D

左眼 L S-1.00D

でした。

まず、完全矯正度数で装用テストをしました。

10代のかたは順応性が高いので、違和感もあまり感じることなく、掛けられる可能性があるからです。

しかし、メガネがはじめてのかたにはシビアな度数差・・・・。

やはり「掛けづらい」とのことで度数調整に入ります。

一番掛けやすいのは「左右同度数にする」ことだと思われますが、左右でバランスが犠牲になります。

それで、

右眼 R S-3.00D

左眼 L S-0.75D

で装用テストをしました。

この度数では右眼の矯正視力が0.7ぐらい。この視力はそこそこ良質な両眼視をすることが期待できます。

装用テストの間、親御様には「視機能」の説明を詳しくしていきます。

適切な矯正が成功するカギは「親御様のご理解」という面がありますからね。

結果、「これでもちょっと・・・・」

では、

右眼 R S-2.50D

左眼 L S-0.75D

で試してみましょう。

右眼の矯正視力は、0.3~0.4になりましたが、「違和感の少ない度数を選択する」のも無難な方法です。

結果、この度数に決定。

あとは理想の度数を目指して「段階的に矯正する」ことをご提案しました。

このかたはスポーツをされています。スポーツの種類によっては「目が命」といえます。

10代のうちに高度な視機能を確立することをおすすめしました。

白内障の手術で不同視に 2

不同視は、度数によっては、40歳を超えても裸眼で遠見から近見まで見ることが可能です。

たとえば、50歳。右眼は正視で、左眼が中度の近視(S-3.00D)のかた。

右眼では無限遠~45㎝ぐらいまで見えます(網膜にピントを合わせることができます)

左眼では近見距離、20㎝~30㎝ぐらいものはバッチリ見えます。

「不同視は便利な眼」という面もあるのですが、「視機能異常になりやすい」大きなデメリットがあります。

そのデメリットは自律神経の乱れに繋がりやすくなります。

想像してください。

片方の足に普通の靴を履いて、もう片方の足には下駄を履く。

これはどう考えて具合(バランス)が悪い!

不同視もバランスが悪い目です。

人間の目は遠くも近くも両眼の連動がスムーズにできてこと、良質の視機能(立体視、遠近感覚)を発揮することができます。

その視機能が犠牲になるような「眼内レンズの調製(度数)」は、慎重に検討されたほうがいいです。

白内障の手術で不同視になってもいいのかどうか。

年齢、生活、将来、などを考慮に入れて、メリットVSデメリットを天秤にかけましょう。

強度近視のかたが、片眼のみ手術をされる場合、

「裸眼で遠くも近くも見やすい度数にしましょう」と言われても、安易にOKするのではなく、不同視のデメリットも考えてください。

車の運転をするかたは、特に慎重に!

白内障の手術で不同視に

私は「不同視」という目です。

小学低学年のときから左眼だけ近視が強くなり、右眼の視力は1.5で左眼は0.08ぐらいになりました。

そのころ眼科を受診したのですが、「片眼が見えているからいいでしょう・・・」という診断をされました。

この診断は視機能的にはまったくよろしくないのですが、まぁ、昔のことですから(というしかない・・・・)。

不同視(私の場合)は目が非常に疲れます。遠近感は悪くなるし、眼位(視軸の向き)ズレもおきてきます。

そのせいで球技などの運動は苦手になります。集中力にも問題が起きやすくなります。

視機能異常にもなりやすく、弱視になる危険性もあります。

いいことはほとんどありません・・・・。

不具合の大きい不同視。今も「これでいいの?」と思う例があります。

それは、白内障の手術によって不同視になるケース。

強度近視のかたが片眼だけ手術をされ、眼内レンズにより正視、もしくは弱度の近視になった場合です。

たとえば、

右眼 R S-12.00D

左眼 L S-2.00D

術前は、左眼もS-12,00Dぐらいの近視で、術後はS-2.00Dの近視になりました。

この眼は左右差がS-10.00Dある強不同視の眼になりました。

こうなるとメガネでの完全矯正は、ほぼ無理です。両眼視ができません。

片眼の手術(眼内レンズを入れる)をすることにより、視機能異常になるのですから、デメリットも大きいです。

せっかく手術をするのだから、「強度近視をなくしたい」という配慮もあるのでしょうが、そこらへんの説明が不足しているように感じることがあります。

だから「手術をして本当に後悔しています・・・」と訴えられるお客様がいます。

遠視で不同視

眼科処方

右眼 S±0.00

左眼 S+3.25D C-1.00D AX20

(Sは遠視度数、Cは乱視度数、Dは度数の単位、AXは乱視軸)

で、お子様のメガネを調製しました。

遠視不同視の処方です。

遠視性の不同視は、度数の強いほうの目が弱視になる恐れもあります。

ですから、早期発見、早期治療が大事です。

しかし遠方、近方ともに片眼が良く見えているかたの不同視は、発見することが難しい場合もあります。

見ることに関して、そんなに不便を感じないこともあるからです。

また、幼児のかたは自分で見え方のチェックができません。

親御様が「近見の見え方チェック」をしてあげてください。

http://hamatami.cocolog-nifty.com/diary/2009/01/post-dccc.html

遠視は、遠見の視力よりも近見での視力が悪いことがあります。

高齢者の交通事故 9

加齢や水晶体混濁などにより、網膜感度は低下していきます。

では、車の運転に必要な視野はといいますと、特に病的なものがないとすれば視野検査では大きな問題はないようです。

しかし、視野内にある情報のコントロール力が低下していきます。

これは、やはり車の運転には不利です。

それと車の運転は、速度上昇に伴い視野の狭窄がおきてきます。

視野狭窄も上手にコントールすることができれば、中心部の見え方には都合が良くなります。

でも残念ながら、そういうコントロールも高齢になると苦手になってきます。

そういうことも踏まえて、目の機能ごとに「制限速度の条件」をつけたほうがいいように思います・・・・・。

「あなたの視力、視機能では最高速度は60キロです」とか・・・・・。

高齢者が高速道路を運転するのであれば、それなりの対策が必要です。

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