近視のレーシック手術

『近視のレーシック手術は、角膜をレーザーで削るという荒療治なのに、20、30年後に角膜が破れる危険性は無視して実用化されたのだという』

ということを聞いたことがあります。

レーシック手術は危険が伴うことは間違いないでしょう。

手術をした目が将来どうなるかも、ハッキリしたことはわからないと思います。

ですから、レーシックは「今がよければそれでいい」というお考えのかたに適合する手術ではないでしょうか。

時々、お客様から近視手術に関してお問い合わせをいただきます。

「将来的なことも考慮に入れますと、健康な目にメスを入れるのはやめたほうがいいです・・・」

とお答えしています。

それに、レーシック手術は「今」も良くならない恐れがあります。

「合併症」のリスクです。

・夜間の視力低下

・ドライアイ

・角膜の変形・混濁

・術後の度数変化   など。

手術をした角膜は元(手術前)に戻ることはありません。

レーシック手術は、じっくりとご検討ください。

『わが国のレーシック手術は、2008年には40万人程度であったが、トラブルなどが報道され、2014年には年間5万人程度と大幅に減少した』日本眼鏡技術者協会生涯教育テキストより

寄り目ができない 3

輻輳力を鍛える方法があります。

視機能トレーニングでも眼球運動を滑らかにすることが可能です。

でも、トレーニングはやみくもにやればいいというものではありません。

眼位(視軸の向き)によっては、逆効果になることもあります。

たとえば、外斜位だったものが内斜位になったりとか・・・・。

それだけ、「眼の内直筋は主に内転および輻輳運動を行う筋肉で、眼筋の中では一番大きく、その作用も外直筋よりも強いです」ということです。

ですから、そのコントロールを上手にしないといけません。

強いストレスなどにより、そのコントロールシステムが崩れることがあります。

それが原因不明の「複視」だったりします。

寄り目ができない 2

「近視の未矯正もしくは低矯正は調節力とのバランスが悪くなる」というのは、

近視のかたが、裸眼で近見視をすれば、正視のかたよりも調節力が少なめですみます。

近視度数や近見距離によっては無調節で近見視ができます。

「調節力が節約できていいのでは」と思われるかも知れませんが、そうではありません。

それは、調節力と輻輳力は連動しているからです。

調節機能を節約すれば、調節性輻輳の働きが悪くなり眼位ズレが起きやすくなります。

結果、近視のかたは輻輳不全になりやすく、外斜位になりやすくなります。

つまり、「適度に調節を働かせないと、輻輳力が退化することもありますよ・・・」ということです。

近視の安易な低矯正は、視機能不良に繋がることもあります。

寄り眼ができない

輻輳力が弱いかたがいます。

輻輳力とは、

近くのモノを見るときに、近くに焦点が合うような視線に、眼の筋肉を内側(鼻側)によせる力のことです。

そのかたに「寄り目ができません・・・・」と言われることもあります。

寄り目が苦手なかたは、近見視でモノが二重に見えることがあります。(老眼でもないのに)

眼精疲労にもなることもあります。

輻輳力が弱くなることの原因の一つとして「近視」があります。

近視の未矯正、もしくは低矯正は調節力とのバランスが悪くなります。

結果、調節力と連動している輻輳力に影響が出てくる恐れがでてきます。

ですから、輻輳力が弱くならないように、老眼になる前の近視は完全矯正が望ましいです。

でも、実際には他のこと(違和感など)も考慮に入れてメガネを作っていきます。

複視の問題点

ある日、突然複視になったかたからお問い合わせをいただきました。

『目から脳まで徹底的に検査したのですが、原因不明で半年から1年様子をみましょう。』

ということだそうです。

当店はそういう事例もアップしていますので、参考にしていただきました。

それにしても眼科が言う「様子を見ましょう」は患者さんにとっては大きな不安になり、仕事や日常生活にも支障が出てくる恐れもあります。

複視はプリズムメガネで解消することもありますから、そういうことも患者さんにアドバイスしてくれればいいのに・・・・途方に暮れないように。

生涯教育2018 近視

近視進行に関与する環境因子の一つとして、網膜像のデフォーカスの影響があげられる。

これは網膜にピントが合っていない状態のことである。

網膜の後方に焦点を結ぶ状態が持続すると、生体は眼軸長を伸長させることにより焦点を合わせようとする。ヒヨコを使った動物実験では遠視性デフォーカスで眼軸長が伸長し、近視化したとの報告がある。

2018生涯教育テキストより

ヒヨコですか。

これが猿だったらどうなるか・・・・。

動物実験の結果が人間に当てはまるかどうか・・・・なんともいえないところでしょう。

この説では「近視は低矯正にしたほうが近視の進行は遅くなる」とうことになるのでしょうが、これもなんともいえないでしょう。

かえって、「完全矯正にしたほうが近視の進行は遅くなる」説もあります。

いずれにしろ、眼位(視軸の向き)も考慮に入れて、近視度数調製をしたほうが望ましいです。

近視の進行は少しおさえられたけど、眼位ズレが発生し、斜視になった・・・・では本末転倒でしょう。

近視で不同視 5

不同視

 ①  右眼 R S-1.00D C-3.00D Ax180

 左眼 L S-4.00D C-0.50D Ax90

 ②  右眼 R S-1.00D C-3.00D Ax90

 左眼 L S-4.00D C-0.50D Ax180

(SはSpherical、遠視、近視の球面度数。DはDioptre、曲光力、度数の単位。CはCylindrical、円注、乱視度数。AxはAxis、乱視軸)

 ①番と②番、同じ度数の不同視です。

でも、より問題の大きい不同視は②番です。

それは、垂直経線での度数差が①番よりも大きいからです。

乱視は方向によって度数(屈折)が変わっている眼です。

この例でいえば、縦方向(垂直)と横方向(水平)では、度数が違います。

①  右眼 垂直方向の度数はS-4.00D 水平方向はS-1.00D

 左眼 垂直方向の度数はS-4.00D 水平方向はS-4.50D

 ②  右眼 垂直方向の度数はS-1.00D 水平方向はS-4.00D

 左眼 垂直方向の度数はS-4.50D 水平方向はS-4.00D

 ①と②は同じ度数でも、乱視軸方向が違えば、

垂直経線度数差は①は±0.00D、②はS-3.50Dになります。

①は垂直経線は不同視になっていません。

では、なぜ垂直方向の度数差が大きいほうがマズイのでしょうか。

そ れ は、人間の目の筋肉(外眼筋)の作用(力)が上下方向に弱いからです。

「弱い方向に度数差が大きいとプリズム誤差の問題も大きくなる」ということです。

ですから、乱視眼の不同視矯正はその問題が少なくなるような配慮も必要になってきます。

近視で不同視 4

近視で不同視

60代の浜田 清

もちろん老眼にもなっています。

私の度数は、

右眼 R S-1.75D C-0.50D Ax85

左眼 L S-4.00 C-0.75D Ax15

普段掛けているメガネは「遠近累進メガネ」

遠近累進レンズのタイプ別に仕事用、プライベート用、運転用、サイクリング用と使い分けています。

「用途、用法に合わせてメガネを選ぶ」これがメガネ作りの基本ですから、実践していることになります。

まぁ、色んなメガネを試す目的もあるのですが・・・・。

遠近累進メガネはとても便利なメガネです。

1本のメガネで遠くも近くも見えますから、煩わしい架け替えの必要がありません。

しかし、不同視のかたが遠近両用メガネを作る場合は、難しくなることが少なくありません。

それは遠近両用レンズは遠用部(遠方を見る部分)から、近用部(近方を見る部分)に視線を垂直移動して見るレンズだからです。

ということは、近用部に「垂直方向のプリズム誤差」が多く発生します。

たとえば、私のように垂直方向の度数差が約3.00Dありますと、遠用部から近用部への視線移動が10mmだったとすると、近用部では左右眼で3△(△はプリズム量の単位です)ものプリズム誤差が発生します。

3△といってもピンとこないと思いますが、普通この誤差は、とてもしんどいです。
モノも二重に見えると訴えるかたもいます。

では、「不同視の人間は、遠近両用メガネを掛けられないのか」というと、そんなことはありません。

現に、私が問題なく掛けこなしています。遠近両用メガネなしでは不便でたまりません。

不同視のかたに向いている遠近両用メガネもありますから、私の体験談を交えてアドバイスいたします。

お気軽にご相談ください。

近視で不同視 3

20代の不同視のかた

完全矯正度数は、

右眼 R S-3.25D C-0.50D Ax100

左眼 L S-1.00D

SはSpherical、遠視、近視の球面度数。DはDioptre、曲光力、度数の単位。CはCylindrical、円注、乱視度数。
AxはAxis、乱視軸)

前眼鏡度数は、

右眼 R S-1.25D 

左眼 L S±0.00D

「このメガネを作ったが、具合が悪い」とのことです。

具合の悪い原因は、左右の度数差によるものか、

それとも視機能異常によるものなのか、

はたまた、身体のせいか・・・・・。

具合の悪い原因は一つであることもあるし、複合していることも少なくありません。

メガネは幸い、体に浸潤する危険もなく、一つ一つ、改善していくことができます。

当店調製度数は、

右眼 R S-2.75D C-0.25D Ax100

左眼 L S-1.00D

この度数で、右眼は0.7、左眼は1.2の矯正視力です。

前眼鏡度数よりも左右眼共視力は高くなるし、視機能状態も良くなる確率が高くなります。

中途半端な度数矯正は、「良く見えないし、違和感がある」ということにもなりがちです。

それなら「よく見えるけど、違和感もある」ほうがマシなこともあります。

いずれにしましても、ケースバイケースで対応していきます。

不同視矯正は「経験がものをいう」面もあります。

近視で不同視 2

20代の不同視のかた

眼精疲労、首肩コリ、片頭痛などの症状があります。

不同視のかたは、左右眼でのバランスが悪い目です。

そのせいで、眼筋に負担がかかりやすく、調節輻輳の関係もトラブルがおきやすくなります。

ですから、バランスが取れるように左右眼を完全矯正することが理想です。

でも、左右の度数差があればあるほどメガネは掛けづらくなります。

通常、年令が高くなれば順応性も衰えてきます。

さて、どうしたものか・・・・・。

将来的なことも考慮に入れてメガネを作ろうと思えば、少しでも良質な視機能を発揮できるメガネをご提案するべきです。

だけど、そういう考慮は得てしてクレームになりやすい。

かといって、無難な度数は問題を先送りするだけの結果になりやすい。

眼鏡技術者はハムレットの心境に・・・・。

最終的な度数判断は、お客様に委ねることになります。

フレームは不同視に適したものがあります。

お客様と浜田 清(私も不同視)と久美の共同作業で、不同視メガネを調製していきます。

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