心取り作業
単焦点レンズ(遠近両用でないレンズ)でメガネを作る場合、「心取り」といいまして、メガネ調製にはかかすことのできない作業があります。
レンズには光心(光学中心)があります。普通、光心をそのかたのPD(瞳孔中心間距離)に合わせて調製します。この作業を「心取り」と呼びます。
もし、光心とPDが合っていないとどうなるか・・・・。
そもそも眼鏡レンズはプリズムレンズの集合体と言えますから、視線とPDが一致していないとプリズム作用が生じることになります。
プリズム作用が生じると、眼の筋肉がレンズの基底の方向に引っ張られることになります。
すると、眼は両眼の視線を注視点に合わせるために、引っ張られることに逆らうような眼球運動をすることになります。
・プリズム作用により眼の筋肉が外方向(耳側)に引っ張られた場合は、内方向(鼻側)に寄せる筋肉(輻湊力)を働かせます。
・プリズム作用により眼の筋肉が内方向に引っ張られた場合は、外方向に寄せる筋肉(開散力)を働かせます。
この眼球運動は眼の疲れを引き起こす恐れがあります。
また、プリズム作用は空間視の違和感を引き起こすこともあります。
つまり眼の筋肉がプリズム作用と闘い、プリズム作用と綱引きをするようなことになります。
このメガネ作りにはとっても大切な作業「心取り」が適切に行われているかどうかは、、一般のかたには、分かり辛いです。
分かり辛いから、不適切に心取りしているメガネ店も少なくない・・・。
ですから、メガネ店を選ばないといけません。
いずれにしても人選び(技術者選び)ですね。
価格訴求に惑わされないようにね・・・・。
こちらにもどうぞ→「近視のかたの心取り」
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