おおざっぱな眼鏡処方箋
眼科発行の眼鏡処方箋をご持参のお客様
処方箋に記載されている度数は、
近用
右 S+4.50D C-1.00D Ax180
左 S+2.50D C+2.25D Ax90 PD62mm
(Sは球面度数、Cは乱視度数、Dは度数の単位、Axは乱視軸、PDは瞳孔間距離です)
遠近両用レンズがご希望ということでしたので、当店でも検査をすることになりました。
(近用度数だけでは、遠近両用メガネは作れません)
当店測定遠用度数(5m)は、
右 S+1.00D C-0.50D Ax155
左 S+1.50D Cー1.50D Ax135
でした。
この遠用度数を基に遠近両用レンズを試していただきました。
しかし、白内障があり、視力が弱いかたなので、 近用部が見えづらい・・・とのことで、近見専用メガネで調製することになりました。
近用当店候補度数
右 S+4.00D C-0.50D Ax155
左 S+4.50D Cー1.50D Ax135
で試していただきました。
これなら近見はそこそこに見えるとのことです。
眼鏡処方箋度数と見比べていただきますと、あきらかに当店候補度数が見やすいとのことで、当店度数で調製することになりました。
眼鏡処方箋度数は、乱視度数、乱視軸がマズかった(おおざっぱ)ですね。
PDが62mmもいただけません。このかたの遠用PDが62mmですから、近用PDは58mm、もしくはもっと狭く設定したほうがいいです。
それと、乱視度数を右はマイナス(-)で、左はプラス(+)で表記しています。
左度数のこれは、
左 S+2.50D C+2.25D Ax90 ①
マイナス表記にすると
左 S+4.75D Cー2.25D Ax180 ②
になります。
①と②は表記方法が違うだけで、まったく同じ度数です。
で、通常はややこしくないように、また、加工などのミスをしないように左右で表記は揃えるほうが望ましい訳です。
右 S+4.50D C-1.00D Ax180
左 S+4.75D Cー2.25D Ax180
と。
この点でも配慮が足らない、おおおざっぱな眼鏡処方箋でした。
今回はメガネを作る前に当店候補度数を選択していただいて、事なきを得ました。
やれやれです。
やっかいなのは、「眼鏡処方箋度数で調製後具合が悪い」というかたです。
病院に訴えても埒があかないし、メガネ屋には度数責任はありません・・・。
やはり大人の普通のメガネはユーザーとメガネ屋の共同作業で作ったほうがいいですね。
責任の所在もハッキリしますから。
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