眼科処方のメガネが見えづらい 4
「眼鏡処方箋でメガネを作ったが見えづらい」
単焦点レンズの処方だった場合を考えてみましょう。
考えられる原因は、
① 眼鏡処方箋への記入ミスなど
② 説明不足
③ 頂間距離の問題
④ メガネ屋の加工の問題
②の説明不足とは・・・・。
メガネ調製度数は、
そのかたの使用目的、使用距離、用途、用法、年齢、前眼鏡度数、など色んな事を考慮に入れて、決めていきます。
その過程では、
「Aだとこうなり、Bだとこうなります。ちょっと先の事を考えれば、Aの方をおすすめします」とか、「Aだとこうなり、Bだとこうなります。ちょっと先の事を考えればAの方がよろしいと思いますが、なじみ易いBの方でいきましょうか」、「Aの方でやってみませんか」。
というような説明が必要です。
完全矯正度数(基本度数)でメガネを調製するのか、弱めるのか、弱めるとすればどれぐらい弱めるのかをユーザーさん(患者さん)との共同作業で決めていきます。
そして、どのように調製度数を決定したのかを説明します。
たとえば、
あなたの5mでの完全矯正度数は、
R S-3.00D C-1.00D Ax90
L S-2.50D C-1.50D Ax90
ですが、
R S-2.00D C-0.75D Ax90
L S-2.00D C-1.00D Ax90
で処方しました。
調製度数では、遠方の見え方は完全矯正度数に比較しましてやや見え方は劣るのですが、近方のパソコン作業などが楽にできる度数です。
もし、遠方の見え方を重視するのであれば、遠方と近方でメガネを使い分けるのも一つの方法です。
なお、眼位はやや外斜位がありますが、輻輳力などには問題がないので、今回はプリズム矯正の必要はありません。
という感じでキッチリと説明をしておけば「処方度数では見えづらい・・・」というクレームはおきづらいです。
もちろん、口頭でキッチリと説明しても周りの雑音などにより、耳に入りづらいかたもいます。
特殊な環境の病院は、ややもすれば体調の変化などにより説明が耳に入らないかたもいますでしょう。
ですから、文章で説明することが理想だと思います。
といっても、忙しい眼科ではどうしても説明不足になる面があるのではないでしょうか・・・・。
眼科処方箋度数に関してご質問をお受けすることはよくあるのですが、たいていは、「当方で検査していなのでなんとも言えませんが、おそらく・・・・」と説明するしかありません。
なにせ眼鏡処方箋には調製度数しか記入されていないのですから、マトモな説明は不可能です。
せめて、完全矯正度数ぐらい書いてくれていたら・・・・。
説明不足というよりも説明がまったくできていない眼科もあります。
これでは、不信、不安で「見えづらい・・」などのクレームになりやすいですね・・・。
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