眼科処方のメガネが見えづらい 11
「眼鏡処方箋でメガネを作ったが見えづらい」
それでも、やはり遠近累進メガネも眼科処方で作りたい・・・・というかたのために、
ちょっと豆知識を・・・、
「PD(瞳孔間距離)だけは、メガネ屋に測定してもらってください」
遠近累進レンズは、通常右と左のPDにアイポイントを合わせて調製します。
右のPDが32mmなら、アイポイントは32mmに
左のPDが30mmなら、30mmで作ります。
ところが眼科処方では、PDは左右合計のPDを記入しているところがほとんどです。
たとえば、 「遠用PD 62mm 近用PD 60mm 」 とか。
処方箋通りに作るとなると、合計PDを半分にして作ることになります。(右 31mm、左31mm)
これがマズイことになる恐れがあります。
人間の顔というものは左右対称というかたは少なくて、PDも「鼻の中心から左右でまったく同じ」というかたもほとんどいないからです。
左右で5mm以上違うかたもいます。
遠近累進のレンズの構造上、アイポイントと左右のPDが違ってくると、さまざまな問題がおきてくることがあります。
「まっすぐに見るとなんだかボヤケル・・・」、「なんだかモノが歪む・・・」とか。
眼科によっては、左右別々のPDを記入してくるところもありますが、これも精度的にはイマイチです。
遠近累進レンズの場合、フレームによってもPDを調製しないといけないからです。
つまり、フレームのブリッジの中央から右のアイポイント、左のアイポイントを設定する。ということです。
という訳で、遠近累進メガネの処方は「PDはこちらで測定してください」とメガネ屋に依頼されたほうがいいのですが、それすらも拒否するメガネ屋があるかも知れません。
それは、眼科のPD通りに作らないと、眼科に何を言われるかわからない。
店の悪口を言いふらされたら大変だ・・・・といったメガネ屋の事情もあります。
弱い立場のメガネ屋は、ユーザー本位でなく眼科本位になるのは、仕方がない面もありますが・・・。
なお、通販ではPDも正確に測定することができません。
遠近累進に応じた適切なフィッティング調整もできません。
通販で遠近累進メガネを購入するのは無茶です。
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