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輻輳力検査に基底内方プリズム?

専門的な話になります。

「眼鏡技術者のバイブル」といえる本『これであなたも検眼上手』。

初心者からベテランまで、眼鏡学の神髄を学ぶことができます。

 

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メガネ屋には必須の本ですが、ちょっと疑問な箇所がありました。

その疑問点を出版社に問い合わせてみました。

 

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さて、貴社出版の「これであなたも検眼上手」についてお尋ねしたいことがあります。

377Pに、
『さて、次に外斜位がどの強さまで存在できるかを考えてみましょう。それにはプリズムによる輻輳力検査が参考になります。

この検査は、5メートル視標を両眼で注視させ、ロータリープリズムを基底内方に加えて輻輳力を調べるものです。そうするとプリズムが10△を越えたあたりから視標がボケ始めます。』


と書かれています。

この「基底内方に加えて輻輳力を調べる」という記述があります。
これは「基底内方」で間違いないのでしょうか?

通常、融像幅の検査では、

開散力(虚勢相対輻輳力)には、基底内方(BI)を
輻輳力(実性相対輻輳力)には、基底外方(BO)を
加えていくものと認識しています。

「10△を越えたあたりかた視標がボケ始めます」というのも
基底外方を加えたときの特徴のように感じます。

お忙しいところすみませんが、確認をしていただけませんでしょうか。

よろしくお願いいたします。

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その後、出版社からの返事はいただけませんでした。

私の認識や解釈が間違っている可能性もありますし、業界人にとっては(特に、初心者)大事な眼鏡技術に関わることですから、何らかのお返事をいただきたかったです・・・・・。

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メガネ検査の話」カテゴリの記事

コメント

前略。私は「これであなたも検眼上手」を書きました高田孝と申します。実はたまたまパソコンを見ていて貴殿の投稿を拝見しました。投稿からどのくらいのタイムラグがあるのかわかりませんが、さっそくご連絡いたします。プリズム内方は校正のとき見逃したみたいでまったくの間違いです。ご指摘ありがとうございました。拙著をお買いになった方々へ訂正のご連絡をしたく思っておりますが、出版社が会社を閉じてしまいましたので方法がありません。貴殿のご交際の範囲の方々へでもせめてお話になっていただけると幸いです。恥ずかしいミスを犯してしまいましたことを、心からお詫び申し上げます。私の住所は本の奥付に載せておりますから何かありましたらいつでもご連絡ください。後略 早々

高田孝様

メガネのハマヤ 浜田清と申します。

出版社の不誠実な対応には落胆していましたが、ご連絡をいただき心のモヤモヤが晴れました。
ありがとうございます。

今回の件は、私の所属している「眼鏡技術向上研究会」のメンバーには知らせておきます。

今後ともよろしくお願いいたします。

浜田清様へ。さっそくのお便り有難うございました。歳のせいで反応が遅くなってしまいましたが、改めてお礼を申し上げます。私の本もだんだん時代遅れになっていくと思いますが、この業界にも皆様方のような研究熱心な方々が多くいらっしゃると思うと、嬉しいような心強いような、何とも言えない気分になりました。一方、量販店での劣悪な(と言っては失礼になるかもしれませんが)眼鏡の氾濫に心を痛めております。これからも皆様のお力で少しでも消費者を啓蒙し、消費者に寄り添った良心的な眼鏡をご提供して下さるよう心からお願いいたします。コロナ禍で大変な時代ですが、どうかくれぐれもご自愛のう上、ご活躍くださるようお祈り申し上げます。

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