眼鏡処方箋のPD 2
両眼の瞳孔中心間距離(pupillary distance)を略してPDと呼んでいます。
PDと眼鏡レンズの光心が一致することによりプリズム誤差は生じません。
・プリズム作用により眼の筋肉が外方向(耳側)に引っ張られた場合は、内方向(鼻側)に寄せる筋肉(輻湊力)を働かせます。
・プリズム作用により眼の筋肉が内方向に引っ張られた場合は、外方向に寄せる筋肉(開散力)を働かせます。
この眼球運動は、眼の疲れを引き起こす恐れがあります。
また、プリズム作用は空間視の違和感を引き起こすこともあります。
つまり、眼の筋肉がプリズム作用と闘い、プリズム作用と綱引きをするようなことになります。
今回の眼鏡処方箋
本当のPDは52mmなのに、光心を62mmで入れると、1△(プリズム)以上の誤差が生じてしまいます。
これは、「輻輳力が強要される」ということです。
子供の遠視は、「内斜位」になりやすい傾向にあります。
その上に、輻輳力が強要されると、本当の内斜位になる恐れがでてきます。
(眼位を調整する目的で、意図してPDを62mmとした可能性もありますが、それならそうと書くべきだし、そんなことをするとも考えづらい・・・)
これはマズイ! 眼科に問い合わせしてみないと・・・・。
« 近視について 115 | トップページ | 近視について 116 »
「眼鏡処方箋の話」カテゴリの記事
- 眼鏡処方箋のPD 3(2020.08.24)
- 眼鏡処方箋のPD 2(2020.08.22)
- 眼鏡処方箋のPD 1(2020.08.19)
- 遠近累進の処方箋 6(2020.06.15)
- 遠近累進の処方箋 5(2020.06.12)
コメント