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調節について 41

<調節と輻輳の関係>

調節について 40

A様の調製度数は、
R S-3.75D 
L Sー4.00D 
で、仕上げることになりました。

眼位矯正は、2△B.I.

A様はコンタクトレンズを併用されていましたが、コンタクトレンズでは眼位の矯正ができません。
目が痛いこともあるので、できるだけコンタクトレンズは入れないようにアドバイスしました。

輻輳力が弱い「輻輳不全」タイプのかたには、輻輳力トレーニング(視機能トレーニング)が有効です。A様には色々なトレーニンググッズをお渡ししました。

単調なトレーニングは、継続してやることは困難な場合もありますが、A様には頑張ってもらいたいです。

その後、A様に具合をお聞きしますと、「非常に具合がいいです」とおっしゃっていただけました。


A様の場合、前眼鏡メガネは「キツク感じて、掛けづらかった」とおっしゃっていました。
そのキツク感じるメガネよりも、今回は度数を強めて調製しています。
これは、怖い面もあります。
「キツク感じたメガネよりも、なぜ度数を強めるのか。出鱈目なメガネ屋だ!」とクレームになる恐れもあるからです。

「キツク感じているのだから、度数は前眼鏡度数よりも弱めて調製する」という安直な方針(マニュアル)でやっているメガネ屋もあるでしょう。
その方が簡単で、眼位の検査もしなくていいですからね。

しかし、A様の場合はその方法では、眼精疲労、複視などの症状が改善されることはないと思います。

視機能を優先的に考えれば、「しっかりとA様に眼位の説明をし、ご理解をいただき、調製度数を考える」という方針が望ましいです。
そうしないと、A様の症状は酷くなってくる恐れがあります。

当店は、「できるだけ視機能を優先したメガネ調製をしていきたい」方針です。
ただし、度数の決定はお客様です。

A様が前眼鏡でキツク感じていたのは、おそらく「コンタクトレンズに比較して」ではなかったでしょうか。

これは、どうしてもメガネの方が空間視の違和感を感じやすいからです。
それを踏まえた上で、メガネ調製をしたのかも知れませんが、いかんせん、見え方はイマイチです。
違和感だけあり、中途半端なメガネになったのでしょう。
「イマイチのメガネは、不満であっても大きなクレームにはなり辛い」と考えたのかも知れません。

いずれにしろ、視機能を考慮に入れたメガネ調製ではありません。

今回も当店の方針通り、視機能優先の調製をしました。
結果、成功しました。
が、いつも成功するとは限りません。「ダメ!」と言われケチョンケチョンにお叱りを受けることもあります。
そんな時は落ち込みますが、クレーム(失敗)を恐れていては高度な処方はできません。
本田技研工業の創業者である本田 宗一郎さんも「恐れなくてはいけないのは、失敗を恐れて何もしなくなることだ」と言っていました。

とは言っても、やはりクレームは怖いです。大切なお客様を失う可能性もありますし、店の評判も悪くなります。
小さな小売店にとって、悪い評判は死活問題に繋がります。

 

それで、当店は視機能優先調製を心がけつつ、かつクレームにならないよう、しっかりした説明をするようにしています。
たいていのクレームは、説明不足ですから。
しかし、一般のユーザーのかたに光学的な説明をするのは、とても難しいです。

「輻輳力」なんて専門用語も難しいです。

ですから、どうしても説明に時間がかかってしまいます。
眼位等に問題のあるかたは、検査と説明で2時間ぐらいかかることはしょっちゅうあります。
お客様も大変でしょうが、私も誠心誠意で接していきますので、どうかご理解をいただきたいです。

A様の調製が成功したのも、A様にご理解をいただいたことが大きいです。
コンタクトレンズは中止し、積極的にトレーニングを頑張っていただき、新しいメガネに順応する努力をしてくれたことが成功へのステップでした。

ありがとうございました。

A様のメガネは、A様と浜田 清と久美との共同作業で調製し、共同責任になります。

 

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