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複視は辛い 31

<複視の事例 8>

複視を解消する目的で「フレネル膜プリズム」を使う方法があります。


↑フレネル膜プリズム

フレネル膜プリズムであれば、かなり強いプリズム度でもOKです。
ただし、解像度が落ちる欠点があります。
その欠点があるので、視力の良いかたには積極的には使いづらい点もあります。

H様の場合は、とにかく複視を解消する目的でメガネ調製をしますから、多少解像度が落ちてもやむをえません。

H様の調製度数
R Sー2.00D C-1.00D Ax70  12.5△B.O.
L Sー2.00D C-0.75D Ax120 12.5△B.O.


1週間後、仕上がりメガネをお渡ししました。

その時に、眼位のチェックもしましたが、大きな変動はありませんでした。
これが良いのか悪いのかはわかりませんが、結果としてご希望通りに複視が解消できるメガネ調製ができました。

お願いしていました脳神経外科の受診もしてくださり、「脳にはまったく問題ない」ということで一安心です。

突然に複視になった原因は、ご自身では「もしかしたら増えた薬のせいかも」とおっしゃっていました。

眼位が今後どのように変化するかはわかりません。
H様は持病もありますから、そのコントーロールも大事です。

今後、プリズムレンズを上手に駆使しながら、経過観察をしていきましょう。

プリズムレンズの目的は、複視を解消し、両眼単一視の獲得にあります。

 

丸メガネ セルコレクション 入荷しました。

丸メガネって人をひきつける不思議な魅力があります。

丸メガネの世界は楽しい

丸メガネは、心が温かくなる
人間も丸くなる・・・・

丸メガネは、個性的で知的なかたに好まれる
なぜだろう・・・

丸メガネは、視野も広くなる
見えない世界が見えてくる・・・

丸メガネは、・・・・
メガネサイズについて

 

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複視は辛い 30

<複視の事例 8>

もし、プリズム矯正量が少なすぎて複視が解消されない場合、

かえって複視が煩わしくなる場合もあります。これぐらい離れていた複像が、

これぐらいに近づくと・・・・。

 

ボストン セルフレーム

ボストン型 セルフレームの入荷です。

「流行は繰り返す」と言うが、角ばった時代が過ぎ去ろうとしている今、時代のトレンドはボストンフレームを求めている。

知的な大人に似合うボストンフレームは、「雰囲気」を和らげ、さまざまなシーンにも溶け込みやすい。
疲弊した現在の「癒しのメガネ」かもしれないのだ。

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複視は辛い 29

<複視の事例 8>

50代のH様

10日前に突然複視になり、眼科を受診しました。
眼科は「2週間ぐらい様子を見ましょう」ということでしたが、仕事に困るので、今すぐなんとかしたいです。
とご来店されました。

複視では具合が悪いので、片眼に眼帯をされていました。

5mでの基本度数は
R 1.0×Sー2.50D C-1.50D Ax70
L 1.0×Sー2.50D C-0.75D Ax120

眼位(視軸の向き)は、大きな内斜位がありました。
内斜位量は、25△~30△B.O.
これでは、融像が困難で複視になるはずです。

さて、突然に複視になった場合、一過性のことも予想できます。

 

メガネを調製したとしても、短期間に眼位が大きく変動する可能性もあります。
そのことはH様に十分ご説明をしました。
「それでもかまいません」ということで、メガネを調製することになりました。

複視を解消するには、適切なプリズム矯正が必要になります。
しかし、問題点が。
レンズで付けられるプリズム量では、H様の複視は解消できません。

ナス型 メガネ

「ナス型」と呼ばれているメガネフレーム 入荷しました。

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昔風メガネです。日本のメガネメーカーが作ってくれます。

 

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<複視の事例 7>

使用フレームは、跳ね上げメガネ研究会オリジナルフレーム 「キャトル

そのままで、遠近両用メガネに

跳ね上げて、近々両用メガネに

遮閉レンズが目立たないように少しカラーを入れています。

遮閉レンズはプリズム矯正などの光学的対応が困難な場合、

複視を解消する目的で使用すると、生活の質を高めることが可能です。

カメマンネン入荷しました 3

カメマンネンからの感謝

日本をはじめ、世界中にカメマンネンご愛用者が増え、愛着を持ってご使用いただけることは、至上の喜びとともに、感謝の堪えぬ思いです。
さらに、日本製として、カメマンネンとして誇れるフレームを作り続けます。

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複視は辛い 27

<複視の事例 7>

この場合、どちらの眼を遮閉するかです。

当店の検査では、主に偏位しているのは右眼です。
右眼を遮蔽して左眼を使うようにすれば無難かも知れませんが、矯正視力は右眼のほうが良好です。

ならば、右眼を生かしたほうが仕事がやりやすいのではないかと考えました。
(G様は建築関係の仕事をされています)

また右眼を生かすことにより、普通のレンズでプリズム矯正ができるぐらいまで、眼位が変化する可能性もあります。

で、この度数で装用テストをしてみました。
R S+0.50D C-1.00D Ax80
L 遮閉レンズ

結果、「このほうが楽だ」とおっしゃっていただけました。

では、この方向でメガネを調製していくとして、
次に右眼のレンズタイプをどうするか。

G様のお仕事は遠用も近用もしっかりと見ないといけません。
まず遠近両用両用、中近両用レンズなどの累進レンズを試していただきました。
が、いずれも「視野の狭さが気になる」と却下されました。

遠用と近用の使い分けもご提案したのですが、「それでは仕事では困る」と。

それでは、こんな方法もあります!とご提案したものが「複式跳ね上げメガネ」です。
これならば視野は狭くならないし、レンズの組み合わせでいろんな事ができます。

G様の場合、30㎝~無限遠までいろんな距離を見る必要があったので、ベースの枠(本体)には近々両用レンズを入れることにしました。
近々両用は視野の狭さは気にならないとのことでした。

前枠には遠方が見える度数にして、
跳ね上げて、約30㎝~約1m 近々度数
そのままで、約50㎝~無限遠 遠中近度数
にしました。

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カメマンネンの考え方

眼鏡は、単なる視力補正器具ではなく、人の顔に掛けるもので、その人の人格を表すものであると考えます。

ゆえに「カメマンネン」は、流行に流されるものではなく、「末永く愛用できる」クラシカルな気品あるデザインを志向しております。
また、新しい技術、新素材の導入などを行い、常により良いものへと心がけています。

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複視は辛い 26

<複視の事例 7>

G様の斜視量は32△~ぐらいでした。

フレネル膜でのプリズム矯正を試してみましたが「見えづらい」とおっしゃいます。
それはそうです。フレネル膜は度数が強いほど解像力が落ちてきますから、見え方も悪くなります。



↑フレネル膜プリズム

これでは車の運転も危険で、仕事にも支障が出てきます。

G様は複視になると、ご自分で右眼を閉じたり、左眼を閉じたりしていたそうです。
そのせいでイライラし、「顔の筋肉もおかしくなって、首肩も異常にこっていた」とおっしゃっていました。
(両眼の視力が良い人ほど、両眼複視が気になります)

それで、G様にはメガネで片眼を遮閉する「遮閉レンズ」をおすすめしました。
これならば眼は開けた状態で、両眼複視を解消することができます。

カメマンネン 入荷しました。

日本最古のメーカーオリジナルブランド「カメマンネン」は、1917年創業の眼鏡職人、木村菊次郎によって戦後誕生しました。

当時のフレームは耐久性に乏しく、菊次郎は「末永く愛用できる丈夫なフレームを作りたい」という強い思いで、技術開発を重ね耐久性のあるフレームを作り上げました。彼は思いを込めて「鶴は千年 亀は万年」から「カメマンネン」と名付けました。
彼の思いは、時代が変わり最新鋭の機械化された今もなお継承され、さらに進化しています。

 

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複視は辛い 25

<複視の事例 7>

60代のG様
2年前ぐらいから段々とおかしくなった。(複視になった)
病院も行ったけど「加齢による筋肉の衰え」と言われました。

右眼外斜視があります。

バゴリーニ検査で抑制のチェックをすると、完全抑制はしていませんでした。

・ 抑制の検査 ↑
バゴリーニ線条レンズ法
日常視に最も近い環境において検査ができるため、その検査結果の信頼性が高い。

裸眼視力は
R 0.9
L 1.0

5mでの基本度数は
R 1.2×S+0.50D C-1.25D Ax80
L 1.0×S±0.00D

矯正視力(メガネを掛けての視力)は、右眼>左眼でした。

レチノスコープで、眼を観察してみると、左眼にはやや濁りがありました。

レチノスコープです。検査には熟練を要します。↑

「ラインアート」入荷しました。

やさしくつつまれる心地よさ。
それは、頬をすりぬけてゆく、そよ風のように
やさしくあなたをつつみ込みます。
手にした瞬間に違いのわかる、軽やかさ、しなやかさ
ラインアートは、新開発合金チタン「エクセレンスチタン」を使用し
掛けていることを忘れてしまうような軽い掛け心地のメガネです。

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複視は辛い 24

<複視の事例 6>

S様はメガネをお渡し後、フィッティング調製の微妙な修正にご来店いただきました。

メガネの具合などをお尋ねしますと、

「なんとか掛けられています・・・」

でも、「時間帯によっては、複視になることもあります」と。おっしゃっていました。

時間帯によっても眼位が変化するのは、想定内で、眼位は体調や環境にも影響されます。

また、S様は眼位が不安定なこともあり、一日の内でも眼位が変動しやすいタイプです。

なので、「眼鏡調製報告書」には、

今回、積極的にプリズム矯正をしましたが、プリズム効果により脳が積極的に両眼視しようとすると、かえって眼精疲労が増すこともあります。一時的な複視が出ることもあります。
これは、左右眼の網膜像が正常対応への過程として発生するものです。
この眼精疲労等は心配することはありません。

プリズム矯正により前眼鏡に比較しまして融像が変化します。(そのためのプリズム矯正です)
融像の変化は、深径覚の変化、度数の変化なども起こってくる場合があります。(抑制をしているかたは、通常そういう変化は起きません)
それも心配はいりません。

S様の眼位は不安定ですから、プリズム量が変化することも予想されます。
一日の間でも眼位が変わることも珍しいことではありません。
体調や環境によっても変化します。

眼位が落ち着いてきて、ある程度プリズム量が確定するようであれば、そのプリズムに交換することもご検討ください。

また、プリズム量の違うメガネをその日の状態によって使い分けることも一つの方法です。

ということを書きました。

こういう感じで、将来的なことを含めてキッチリと説明書には書きましたので「これにそういうことは書いていたので・・・」とおっしゃってくれました。

 

メガネ作りの成否は、お客様次第の面もあります。

メガネ調製には「息の合う技術者選び」も大事です。

ネットなどの情報を参考にして選んでください。店選びは人選びです。

 

ヨウジヤマモト

ヨウジヤマモト 入荷しました。

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複視は辛い 23

<複視の事例 6>

調製度数

R Sー2.50D Cー2.25D Ax90 Add2.00D 6△B.U.

L Sー1.50D Cー3.25D Ax88 Add2.00D 2△B.I.

今までプリズム矯正のメガネを掛けていないかたに、いきなりこれだけのプリズムを入れると、前眼鏡との感覚の違いにより、違和感を訴えるかたが少なくありません。

また、違和感により新たな眼精疲労を生じることもあります。

S様は眼位が不安定なこともあり、時間を掛けて慎重に装用テストを行いました。

 

装用テストに関しては、時間を掛けて試しても、「実際の現場で、実際に長時間使ってみないと100%ことはわかりません。(具合がいいかどうか)」

もちろん、だからといって装用テストが無意味と言っているわけではありません。

装用テストは、

「メガネ作りは、お客様と浜田 清と久美&タカアキの共同作業」にはかかせない作業です。

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メガネは光学的要素(見え方など)、力学的要素(掛け具合など)、美的要素(顔との調和など)、これら全てを満足できる眼鏡こそ、本当に良い眼鏡といえます。

しかし、メガネはレンズタイプ、フレームタイプ共に特徴があり、長所短所があります。
ひとつのメガネで全てに良いということはありません。

私たちがお客様の年齢や使用目的、ご希望など今後の推移のことも考慮に入れて「Aだとこうなり、Bだとこうなります。
少し先の事を考えれば、Aの方をおすすめします」とか、「Aだとこうなり、Bだとこうなります。

少し先の事を考えればAの方がよろしいと思いますが、なじみ易いBの方でいきましょうか」、「Aの方でやってみませんか」など、私たちの知識と30年以上の経験を生かし、説明力と想像力を発揮して、お客様に合わせて適切と思うアドバイスをいたします。

その上で、お客様との話し合い、委ね合いでメガネを作っていきます。

最終的には、お客様のご判断でメガネは購入していただくことになります。

そのご判断に至るまでの過程では、ある程度の選択肢にぶつかったほうが、失敗は少ないといえます。
疑問点は何でもお尋ねください。キッチリとご説明いたします。


お時間に余裕を持ってご来店ください

特に、メガネが初めてで、40歳以上のかたにはレンズのタイプでも遠近両用、中近両用、近近両用など選択肢がたくさんあります。レンズ選びにも時間がかかります。

さらに、フレームの種類の説明、価格の説明、度数の説明、メガネの取り扱いの説明、検査の時間、お客様がフレームを選ぶ時間、お客様の顔に合わせてフィッティングする時間など1時間ぐらいかかります。
人によっては2、3時間になるときもございます。

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S様には、眼鏡調製の過程などを詳しく書いた「眼鏡調製報告書」をお送りしました。

口頭で説明するだけでは、「眼位」、「斜位」、「プリズム」なんて光学的なことは中々理解できないからです。

 

 

DAKS 入荷しました。

「DAKS」

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複視は辛い 22

<複視の事例 6>

ご持参メガネの度数は、

R S-2.75D Cー2.00D Ax90 Add2.00D

L Sー2.00D Cー3.00D Ax87 Add2.00D

(Addは、加入度数)

でした。

プリズム矯正はしていませんでした。

S様は大きな上下斜位がありますが、両眼視はしています。

しかし時々、複視になったりしていました。

これでは、融像力に大きな負担がかかります。

猛烈に疲れたり、偏頭痛が激しくなるはずです。

それなのに、眼科では「問題なし・・・・」との診断で、プリズムなしのメガネを調製・・・・。

ウーン、複視は辛いだけでなく精神的にも落ち込みます。(-.-)

 

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