複視は辛い 24
<複視の事例 6>
S様はメガネをお渡し後、フィッティング調製の微妙な修正にご来店いただきました。
メガネの具合などをお尋ねしますと、
「なんとか掛けられています・・・」
でも、「時間帯によっては、複視になることもあります」と。おっしゃっていました。
時間帯によっても眼位が変化するのは、想定内で、眼位は体調や環境にも影響されます。
また、S様は眼位が不安定なこともあり、一日の内でも眼位が変動しやすいタイプです。
なので、「眼鏡調製報告書」には、
今回、積極的にプリズム矯正をしましたが、プリズム効果により脳が積極的に両眼視しようとすると、かえって眼精疲労が増すこともあります。一時的な複視が出ることもあります。
これは、左右眼の網膜像が正常対応への過程として発生するものです。
この眼精疲労等は心配することはありません。
プリズム矯正により前眼鏡に比較しまして融像が変化します。(そのためのプリズム矯正です)
融像の変化は、深径覚の変化、度数の変化なども起こってくる場合があります。(抑制をしているかたは、通常そういう変化は起きません)
それも心配はいりません。
S様の眼位は不安定ですから、プリズム量が変化することも予想されます。
一日の間でも眼位が変わることも珍しいことではありません。
体調や環境によっても変化します。
眼位が落ち着いてきて、ある程度プリズム量が確定するようであれば、そのプリズムに交換することもご検討ください。
また、プリズム量の違うメガネをその日の状態によって使い分けることも一つの方法です。
ということを書きました。
こういう感じで、将来的なことを含めてキッチリと説明書には書きましたので「これにそういうことは書いていたので・・・」とおっしゃってくれました。
メガネ作りの成否は、お客様次第の面もあります。
メガネ調製には「息の合う技術者選び」も大事です。
ネットなどの情報を参考にして選んでください。店選びは人選びです。
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