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複視は辛い 42

<複視の事例 9>

ある日、I様からお電話をいただきました。
「私のプリズム度数はどれぐらいでしたか?」と。かかられている眼科から電話をかけているとのことです。

I様にはプリズム度数はお知らせしていたのですが、その書類を持参していないので、当店に問い合わせをされました。

この問い合わせは「眼科がプリズム度数を確認する」ためのものです。

レンズのプリズムはレンズメーターで測定すればわかるのですが、プリズム測定に苦手な眼科もあります。
眼科が光学的知識に疎いのは仕方ありません。(ただし、強いプリズムはレンズメーターによっては測定できません)

それはそうと、プリズム度数を訊いた眼科はどのような対応をしたのでしょうか・・・?

眼科によっては「メガネ屋がプリズム矯正をするのけしからん!」と対応するところもあります。


だから、メガネ屋によっては眼科がらみのプリズム矯正に二の足を踏む場合もあります。

これは仕方ないですね。弱い立場のメガネ屋は眼科に睨まれるのは怖いですからね。

私はメガネ屋を非難する眼科さんに言いたい。「目的はなんなのか」をよーく考えてください。

ユーザー本位で考えれば、ユーザーさんが少しでも満足するように上手にメガネ屋を利用してくれればいいんじゃないの!目的が「眼科のプライドを守るため」では、悲しいです。

今回、I様のプリズム矯正に関して、眼科は「けしからん!」と言ったのか、それともユーザー本位の対応をしてくれたのでしょうか。

いずれにしろ、当店の目的は「眼科に睨まれないようにすること」ではありません。

なお、複視のすべてがプリズムレンズで解消されるとは限りません。
「正面を見た場合にはプリズムレンズが有効だが、側方視では複視になる」ということもあります。

斜視の種類や斜視の程度によってもプリズムレンズが有効でない場合もあります。というか深い抑制が入っている普通の斜視にはプリズム矯正はほとんど無効です。

片眼だけにプリズムレンズを入れたほうがいい斜視もあります。

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