プリズムレンズ 12
プリズム作用が生じると、眼の筋肉がレンズの基底の方向に引っ張られることになります。
すると、眼は両眼の視線を注視点に合わせるために、引っ張られることに逆らうような眼球運動をします。
・プリズム作用により眼の筋肉が外方向(耳側)に引っ張られた場合は、内方向(鼻側)に寄せる筋肉(輻湊力)を働かせます。
・プリズム作用により眼の筋肉が内方向に引っ張られた場合は、外方向に寄せる筋肉(開散力)を働かせます。
この眼球運動は、眼の疲れを引き起こす恐れがあります。
また、プリズム作用は空間視の違和感を引き起こすこともあります。
つまり、眼の筋肉がプリズム作用と闘い、プリズム作用と綱引きをするようなことになります
眼鏡レンズはプリズムの集合体と言えます。光心を通過する光線にはプリズム作用は生じません。
両眼の瞳孔中心間距離(pupillary distance)を略してPDと呼んでいます。
PDと眼鏡レンズの光心が一致することによりプリズム誤差は生じません。
メガネの通販では適切な「心取り」をすることは困難です。
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