抑制の話 3
斜位と抑制の関係
眼位(視軸の向き)異常に「斜位」があります。
斜位は融像力(運動性融像)によって矯正されています。
軽度の斜位は、通常問題はありませんが、(斜位の方向や、個人差もあります)斜位量が大きく融像力が弱かったりすると、脳は複視を避けるために、相当な努力が必要とされます。
たえざる注意のために、精神的な疲労も加わり、自律神経も乱れてきます。体調が悪ければ、物が二重に見えたりすることもあります。
物が二重に見えるのを脳は嫌うので、脳は時々抑制(間歇性抑制)をしようとします。
間歇性抑制が恒常化すると「完全抑制」になることがあります。
では、斜位になる原因はなにかといいますと、
遠視、近視などの「屈折異常」、左右眼で度数差が大きい「不同視」などがあります。
調節と輻輳のアンバランスが、斜位の誘因になります。
遠視は正視よりも過大な調節を必要とするため、輻輳が強く刺激され、「内斜位」になりやすく、近視はその反対に「外斜位」になりやすいです。
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