「抑制」の話
抑制とは
人間の眼は二つあります。
右眼と左眼です。
右眼と左眼は、成人で約60mm~約70mm離れていて、左右の網膜には、別々の像が映ります。
両眼が外界から受ける印象を重ね合わせることを「両眼視」と言います。
人間には眼前にある物体を複像として見ることを嫌う本能があるので、両眼から外界の印象を伝えられた両視覚はこれらを完全に合致しようとします。これを「融像」と言います。
両眼の受ける印象は、普通はよく相似していますので融像機能も働きやすいですが、なんらかの方法でこの両印象を著しく変えると融像機能は働きにくくなります
↑右眼に特殊なフィルターレンズを装着しています。
右眼と左眼の印象が大きく違うので、通常の融像ができません。
当店は、それを利用して、丁寧に眼位(視軸の向き)の測定をしています。
もし、なんらかの原因で融像が働きにくくなると、左右の眼の網膜に映った像を1つにまとめて、単一視することが困難になり、複視を感じることや複視が生じることになります。
すると、どうなるか。
脳は複視を嫌うので、複視を消すために網膜からの刺激を感受することを拒絶してしまいます。
これを「抑制」と言います。
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