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抑制の話 19

「抑制除去訓練」事例3

D様 12歳

5mでの基本度数は
R S-3.50D 
L Sー3.25D 
でした。

矯正視力は
R 1.2
L 1.2

眼位検査(カバーテスト)をしてみますと、あきらかに眼位異常があります。

・ カバーテスト
眼位ズレの検査に用いています。

斜位があるのかどうか
斜位なのか斜視なのか
眼位ズレの方向は
など、カバーテストは*両眼視の状態や異常を知る上で欠くことのできない検査です。

両眼視とは
両眼を使って、あたかも一つの眼で物を見ているように感じる機能です。
同時視、融像、立体視、深径覚などの機能があります。

抑制の話 18

「抑制をする前に」 事例2

抑制にならないために

眼鏡士としての使命で、抑制をしないように、
正常な視機能、正常な両眼視が行えるように、
高度な視機能が、確率できるように、
眼精疲労が、なくなるように、
パソコン作業が、楽にできるように、
車の運転が、安全にできるように、

精根を込めて、取り組んでいます。
しかし、「いかんともしがたい」という現実もあります。

眼位の説明をしても、「・・・・」の場合も多いし、「眼位ズレ」と言うと、ショックを受けるかたもいます。
トレーニングの必要性を訴えても、「???」となるし、訓練をしてくれないこともしょっちゅうあります。

そもそも抑制してしまったら、除去するのは困難なことが多いので、困難なことをやろうとするのは苦労がつきまといます。
それは、覚悟してやっているのですが、結果がよくないと恨まれます。
「訓練してもダメだった。浜田 清のバカヤロウ」と。

もっと、早期に「適切な矯正をしていれば」と思うこともありますが、そういうことに関して、一般のかたは関心が薄い。
だから、近見視力不良の子供がなくならない。

もっと、「子供の近見視力」、「眼位」、「屈折」に関心を持ってもらいたい。そう願います。

抑制の話 17

「抑制をする前に」 事例2

その後、「試験に合格しました」とご連絡をいただきました。  良かった。(^.^)

数年後、右眼の矯正視力が、0.7になっていました。
「とっても、具合が悪いし、怖い」とのことでした。
健眼の右眼が視力不良になっていました。これはとっても不自由です。
(もし、両眼の視力が正常であれば、片方の眼が見えていますから、そんなに不自由を感じなかったでしょう。)

眼科への受診をおすめめすると、診断結果は「白内障」でした。
結局、早期に白内障の手術をされて、眼内レンズを挿入されました。
術後は、矯正視力は1.0でていました。

白内障の手術は、リスクはゼロではありませんし、人工的な眼内レンズを入れることによるデメリットも生じてきます。
ですから、手術は早期にやればいいというものでもありません。

もし、左眼が抑制していなかったら、手術を遅らせる、もしくは手術は回避するという選択肢があったのではないでしょうか。

やはり、抑制することはよくないです。

抑制の話 16

「抑制をする前に」 事例2

C様は、抑制されてから何年もたっていますので、抑制除去は無理と判断しました。

C様は、深視力を必要としていました。
抑制をしているかたは、機能的な立体視がありません。(感覚的にはある場合もあります)
高度な視機能、高度な遠近感を要求される深視力は、抑制をしているかたにとっては非常に厳しい検査になります。

だけど、厳しいといっても大型免許がないともっと厳しいことになります。

C様には、深視力の訓練をしていただきました。
機能的には立体視がなくても、訓練することにより、感覚は鋭くなるので、徹底的に訓練をしていただきました。

深視力試験に合格するには、高度な遠近感を要求されます。
1に練習、2に練習・・・で高度な遠近感をつけていただきます。
片眼視力が不良で、立体視は困難でも、遠近感は単眼でも感じることができます。

こちらにもどうぞ→「深視力

昇治郎 コンビネーションフレーム

日本製 「昇治郎」コンビネーションフレーム 入荷しました。

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抑制の話 15

「抑制をする前に」事例2

C様
32歳のときにご来店
5mでの基本度数は
R S-6.50D C-1.75D Ax10
L Sー7.00D C-2.00D Ax75

矯正視力は
R 1.2
L 0.7
左眼の矯正視力が弱いです。

眼位(視軸の向き)は、
左眼斜視
左眼抑制
でした。

左眼は、子供の時に斜視の手術を2回されています。

しかし、成人してからも斜視のままです。

リスクのある手術を2回も受けているのに、斜視は治っていません。
術後の視機能はどうなっていたのでしょうか。
正常な両眼視機能が確率されていれば、再び斜視になることは少ないでしょう。

「正常」とまではいかなくて、不完全な視機能であっても、眼位を定期的に経過観察をし、適切に矯正していれば斜視は消えたのではないでしょうか。

もちろん、これらはC様の子供のときを知らない私の憶測にすぎないのですが。

いずれにしても、斜視の手術をしたからOKということは、ありません。
斜視の手術は受けても、両眼視機能が良くないと、また斜視になりやすいということです。
実際、当店のお客さんでもそういうかたは少なくありません。

日本製「プトゥリ」 入荷しました。

プトゥリ 日本

 

Putri(プトゥリ)日本

植物や生物などをデザインモチーフとした
遊び心あふれるPOPなアイウェア

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「ファルベン」入荷しました。

日本の高度な技術とヨーロッパの優雅な香りを併せ持った機能とファッションの結晶。
色彩にこだわった高品位なアクセサリー。

生産はすべて日本国内で行っており、イタリア:マツケリー社に特注したセル生地を手作業で磨き上げたテンプルや、一本ずつ手塗りで仕上げたリムなど、日本の熟練した職人技が光る逸品です。

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抑制の話 14

「抑制しないように」事例1

 

今回、5mでの基本度数は
R S+2.00D C-0.50D Ax180
L S+2.50D C-0.50D Ax180

眼位は、
遠見眼位 6△B.O.
近見眼位 11△B.O.

近見での眼位ズレが大きくなっています。これは、いい傾向ではありません。

今回は近見での調節力をサポートするために、遠近累進設計のレンズを使用しました。

調製度数は、
R S+1.50D C-0.50D Ax180 ADD1.00 3.0△B.O.
L S+2.00D C-0.50D Ax180 ADD1・00 3.0△B.O.

さー、ここからです闘いは!(おおげさ)

A様にどうやって朝から晩まで、メガネを掛けていただくか。
視機能の詳細な説明だけでは、物足りないというのは前回で学習しました。

「そうだ!本人さんに、眼位を自覚してもらおう」と考え、簡易眼位測定器を作りました。

測定器ではメガネを掛けることにより、裸眼よりも眼位が整っていることが自覚できます。
そうすることにより、メガネを掛けることの意義がわかり、眼位ということにも、関心を持ってくれるでしょう。

熱い思いが伝わるでしょうか。

今後もA様とは、末永いお付き合いをしたいと思っています。

コンビネーションフレーム(小顔のかた用) 2

コンビネーションフレームとは

フレームの主要部分が、プラスチックと金属の組み合わせによって作られた眼鏡フレームです。

フロントとテンプルの骨組みが金属で、フロントの一部にプラスチックが組み合わされたフレームは、
「ブローラインフレーム」、「サーモントフレーム」などとも呼ばれます。

コンビネーションフレームは、お顔の印象をハッキリ見せたいかたに、おすすめのフレームです。
プラスチックの柔らかでカラフルなカラーを、メタル(金属)で引き締めます。

ブローラインフレームは、お顔の大事な部分である眉の変わりになります。
眉毛が薄くなったかたにもおすすめです。

MADE IN JAPANにこだわっている当店からのおすすめの日本製品メガネ。

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お知らせ

<お知らせ>

浜田 清と久美は毎月第3回目の「水曜日」には、お休みをいただいています。

店は通常営業いたしますが、検査をご希望のかたは、「第3回目水曜以外の日」にお願いいたします。

今月の水曜日休みは「10月18日(水)」です。 

コンビネーションフレーム(小顔のかた用)

小顔のかたに適合する「コンビネーションフレーム」の入荷です。

コンビネーションフレームとは

フレームの主要部分が、プラスチックと金属の組み合わせによって作られた眼鏡フレームです。

コンビネーションフレームは、お顔の印象をハッキリ見せたいかたに、おすすめのフレームです。
プラスチックの柔らかでカラフルなカラーを、メタル(金属)で引き締めます。

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オーバルフレーム (小さめ)

日本製 オーバル型フレーム 入荷しました。

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ボストンフレーム (小さめ)

日本製 ボストンフレーム 入荷しました。

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丸メガネ セルロイド

 丸メガネのセルロイドフレーム 入荷しました。

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抑制の話 13

お若いA様の場合、調節力が旺盛にあります。その調節機能を利用することにより、遠方の視力は良好です。
(遠視度数よりも、調節力が上回っています)

遠視のかたは遠方は見えている(遠視度数にもよります)ので、「遠方を見るのに、メガネの必要を感じない」ことがおこりがちです。
だから遠視の眼の矯正は難しい面があります。

眼の視機能は、近視眼よりも遠視眼のほうが視機能異常になりやすいです。

ですからA様にもしっかりと遠視の説明と眼位の説明をし、のちほど詳しい説明書も送りました。
視機能トレーニングのアドバイスもしました。

それから、2年が過ぎ、新しいメガネをお求めに来店されました。

「メガネは日常には掛けていなくて、近業の時だけ掛けていた」とのことです。
掛けたくない気持ちもわかります。やはり遠見視力が良好なかたに、メガネを掛けっぱなしにしていただくのは難しいです。

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遠視とは、眼が全く調節を行っていない(例えば無限遠方を見ている)ときに、眼に入る平行光線が網膜より後に結像してしまう状態をいいます。

この状態では、ものがハッキリと見えませんので、調節機能で焦点を網膜上にもってくるようになります。
常に毛様筋を使い眼が緊張しているため、眼が疲れやすくなります。

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カメマンネン

カメマンネン  KMN-1231 入荷しました。

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抑制の話 12

「抑制しないように」事例1

A様の眼は、両眼開放屈折検査で、両眼視機能を検査しました。
遠視ですから、余計な調節が入りこまないように配慮して検査をすすめていきました。

5mでの基本度数は
R S+1.75D C-0.25D Ax180
L S+2.50D C-0.25D Ax175
(SはSpherical、遠視、近視の球面度数。DはDioptre、曲光力、度数の単位。CはCylindrical、円注、乱視度数。
AxはAxis、乱視軸)
眼位(視軸の向き)は
左眼上斜位+内斜位がありました。
やはりというか、予想どおりというか、内斜位がけっこうあります。

斜位をプリズムで矯正すると、精密立体視は正常にできます。

調製度数は、
R S+1.25D C-0.25D Ax180   1.0△B.U.
L S+2.00D C-0.25D Ax175   3.0△B.O.
(△はPrism dioptre。BOはプリズムのベース方向)
できれば、5mでの基本度数で調製したかったのですが、その度数では「無限遠は裸眼に比較してややボヤケル」とのことで、度数を調整しました。
掛けやすくするために単焦点レンズで調製しました。

 

セルロイドフレーム 2

日本の眼鏡職人が作った日本製のセルロイドフレームです。

セルロイドの持つ温かみのある質感を楽しんでください。

当店は日本製のメガネを応援していきます。

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セルロイドフレーム

日本の眼鏡職人が作った日本製の「セルロイドフレーム」です。

セルロイドの持つ温かみのある質感を楽しんでください。

当店は日本製のメガネを応援していきます。

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抑制の話 11

「抑制しないように」事例1

A様
2歳のときから遠視のメガネを掛けています。
R S+1.50D
L S+3.00D
*D=Dioptorie(度数の単位です)
この時は、お母さんが目が寄っているのに気付かれて眼科を受診しました。
発見が早くて良かったです。

何度か、遠視度数をやり替えて、
8歳の時です。調節性内斜視の為に、近見での輻輳力が少なくてすむように「遠近両用メガネ」の処方をされました。

R S+2.25D   ADD+1.75
L S+2.75D   ADD+1.75

この時、A様を担当された眼科医は、眼の状態をしっかり検査されて適切な処方をされました。

その後、中学生になったころ当店にお見えになりました。
お訊きしますと、「メガネは、最近掛けていません」とおっしゃいました。
それで遠視の説明、調節性内斜視の説明をし、「遠視のかたは、メガネを掛けたほうがいいです」と眼科受診をおすすめしました。

A様は眼科を受診されたのですが、眼科では「本人が掛けたくなければ、掛けなくてもいい」との診断でした。
えーえ、そんな!遠視で眼位ズレもあると思われるのに、マトモな検査もしないで掛けなくてもいいとは。

以前に、遠近両用を処方してくれた眼科を受診されたのですが、残念ながらその眼科医は退職されていました。

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