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近視で内斜位 17

事例 4

これは、近視も外斜位も怪しい。
お尋ねしてみると、「子供の時は遠視のメガネを持っていたが、掛けないことも多かった」とおっしゃいました。

なるほど、やはり通常の近視ではない。「ひょっとしたら遠視の可能性もある」というところから屈折検査を始めました。

こんな場合、片眼を遮蔽して右眼と左眼を別々に測定する「単眼視検査」でのデータは不安定です。

通常、片眼を遮蔽して生活はしていません。単眼視のときは、輻輳力(眼球を内側に寄せる力)が不安定になり、そのために調節力も不安定になりやすいのです。

輻輳力と調節力(眼球の中の水晶体を厚くして、ピントを合わせる働き)は連動しているので、調節によって屈折度数も変化するということです。

たとえば、弱度の遠視系の人が、単眼視検査(オートレフの他覚値も単眼視でのデータです)では、近視系に測定されることもあります。

当店では、特殊な装置を使用して両眼を開けたままで右眼と左眼を測定する「両眼開放屈折検査」を実施しています。
単眼屈折検査→片眼を遮蔽しての検査


両眼開放屈折検査→両眼を開けたままで検査



両眼開放屈折検査で慎重に遠視の可能性を探ってみたのですが、遠視はありませんでした。

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