乱視について 10
乱視とは、眼に入ってくる光の向きによって、光線の結像位置が変わってしまう状態をいいます。
乱視 「空間視の違和感」
斜乱視 2
(左右とも乱視軸が45°付近の
乱視の場合)
右 C-0.75D Ax45 左 C-0.75D Ax45
・床が右下がりに見えるように感じる ・壁が右に傾いて見えるように感じる
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乱視とは、眼に入ってくる光の向きによって、光線の結像位置が変わってしまう状態をいいます。
乱視 「空間視の違和感」
斜乱視 2
(左右とも乱視軸が45°付近の
乱視の場合)
右 C-0.75D Ax45 左 C-0.75D Ax45
・床が右下がりに見えるように感じる ・壁が右に傾いて見えるように感じる
乱視眼は、眼球の方向により屈折が異なる眼です。
方向によりレンズの度数が異なる乱視レンズで矯正することになります。
ということは、網膜像の拡大率が方向により違ってくるために、像が縦長に見えたり、横長に見えたり、傾いて見えたりします。
斜乱視 1
(左右とも乱視軸が135°付近の
乱視の場合))
右 C-0.75D Ax135 左 C-0.75D Ax135
・床が左下がりに見えるように感じる ・壁が左に傾いて見えるように感じる
乱視の空間視の感じ方
乱視眼は、眼球の方向により屈折が異なる眼です。
方向によりレンズの度数が異なる乱視レンズで矯正することになります。
ということは、網膜像の拡大率が方向により違ってくるために、像が縦長に見えたり、横長に見えたり、傾いて見えたりします。
直乱視(乱視軸が180°の乱視)
右 C-0.75D Ax180 左 C-0.75D Ax180
・背が低くなったように感じる ・床が近くに見えるように感じる
乱視の空間視の感じ方
乱視眼は、眼球の方向により屈折が異なる眼です。
倒乱視(乱視軸が90°の乱視)
右 C-0.75D Ax90
左 C-0.75D Ax90
・背が高くなったように感じる ・床が遠くに見えるよう感じる
乱視は、乱視の方向(軸)により3種類に分類されます。
方向による乱視の分類
・直乱視 眼球の縦方向の屈折が強い乱視
・倒乱視 眼球の横方向の屈折が強い乱視
・斜乱視 眼球の屈折の強い方向が斜めの乱視
乱視の空間視の感じ方
乱視眼は、眼球の方向により屈折が異なる眼です。
方向によりレンズの度数が異なる乱視レンズで矯正することになります。
ということは、網膜像の拡大率が方向により違ってくるために、像が縦長に見えたり、横長に見えたり、傾いて見えたりします。
しかし、人間の脳は良くしたもので、このような違和感を取り除く処理能力ももっています。
その処理能力は個人差も大きくて、直ぐ処理できるかたもいますけど、なかかな処理できないかたもいます。
乱視度数が弱ければ、直ぐ処理できるというものでもありませんし、大丈夫かなと思うような強い乱視でも直ぐ馴染んでしまうかたもおられます。
馴染み具合は、そのかたの、度数、メガネ歴、または性格などにより左右されます。
当店は、ビジョンテスターを使用しての乱視測定はしていません。
ビジョンテスターを使用して、接近ボックス視力表での検査は、不必要な調節が介入する恐れが高くなります。
これは、乱視の検査に大きく影響します。
当店は、より自然な測定方法であるテストフレームを使用して、乱視測定をします。
↑ビジョンテスター ↑接近ボックス視力表
当店は、より自然な測定方法であるテストフレームを使用して、乱視測定をします。
↑テストフレーム
当店は、±0.12、 ±0.25、±0.50、±0.75、±1.00のクロスシリンダーを駆使して、細かく乱視の測定をしています。
±1.00→±0.75→±0.50→±0.25→±0.12とより細かい測定になります。
通常乱視度数のレンズは0.25刻みになっていて、C-0.25D、C-0.50D、C-0.75D、C-1.00・・・・。とあります。
ですが、人間の眼の乱視は0.25刻みにはなっていません。
「0,25Dと0.50Dの中間ぐらい」、とか「中間よりはやや0.50Dに近い」ということがよくあります。
乱視を自覚検査において正確に把握することは、重要です。そのデータを基に、調製度数を決定する段階で、考慮に入れていきます。
乱視とは、眼に入ってくる光の向きによって、光線の結像位置が変わってしまう状態をいいます。
下図はその一例で、縦方向の光は網膜より後に結像し(遠視状態)、横方向の光は網膜より手前に結像(近視状態)していることを表しています。
もちろん両方の結像点とも網膜の手前にある場合(近視の乱視)もあれば、逆に両方とも網膜の後にある場合(遠視の乱視)もあります。
また、屈折力の最も強い経線と最も弱い経線は、必ず下図のように縦横の関係にあるわけではなく、人により斜め方向にもなります。この向きを乱視の軸とよび、屈折力が最も強い経線か垂直方向ならば「直乱視」、水平方向ならば「倒乱視」、斜め方向ならば「斜乱視」といいます。
以上は、屈折力の最も強い経線と最も弱い経線が、直交していること(これを正乱視という)が前提でしたが、まれに「不正乱視」という、経線ごとに屈折力が異なる人もいます。正乱視はメガネで矯正できますが、不正乱視はハードコンタクトレンズなどで矯正するのが一般的です。
SEIKO HPより
縦方向よりも、横方向のほうが屈折が強い乱視眼です。
乱視眼の矯正には、その乱視軸に合わせ、経線の屈折力が異なるレンズを使用します。
乱視について
乱視は日本語で「乱れる」という文字が入っています。これは悪いイメージを受けがちですが、実際には人間の目で乱視のない完璧な形の目は存在しません。
つまり、目は野球のボールのようにキレイなまんまるではなく、縦のカーブと横のカーブが異なるタマゴのような形です。
そのカーブの違いを乱視といいます。
縦のカーブと横のカーブが違いは、ものの見え方のハッキリ差が縦方向と横方向では違ってきます。
人によっては、そのことで眼精疲労の原因になることもあります。
乱視による眼精疲労は、乱視を適正に矯正することで解消されます。
なお、乱視そのものは病気ではありません。ご安心ください。
これだけは、お願いします。
●説明書は必ず目を通してください。
●度数に慣れる努力も必要です。
●努力をしても具合の悪いときは、ご遠慮なくお申し出ください。
●電話での専門的なご説明は難しい場合が多いです。極力ご来店ください。
●お時間に余裕を持ってご来店ください。
あ、なんだか「度数に関して」だけで、長文になってきました。
レンズとフレームに関しては、店でお尋ねください。
まとめますと、
メガネ作りは、メリットとデメリットを天秤にかけて、何を優先して、何を妥協するかになります。
100%満足なメガネはできませんが、お客様と浜田 清と久美が良い関係を築くことができたら「90%成功」と言えるのではないでしょうか。
良い関係を築くには、「共同責任」という意識が大事です。
メガネは実際に長時間掛けて試してもらわないと100%のことは、わかりません。(具合がいいかどうか)
共同責任という意識があれば、もし、失敗だと感じたとしても次に活かせます。
その時は、メリット、デメリットを上手に天秤にかけて考える知恵が、お客様と私たちについています。
メガネ調製は「失敗も成功のお客様次第」の面もあります。(ほぼ、そう言えるかも・・・)
上手に私たちを使っていただければ、成功する確率は高くなります。
よろしくお願いいたします。
こんなときは、「あー、弱めの度数を選んでくれたよかったのに、そうすればこんなクレームはなかったのに」と思ったりします。
だけど、弱めの度数を選んでくれたとしても「見えん!」と怒られるかもしれません。
折り合いつける調整は難しいのですが、いつも私たちの説明不足を感じます。
もっと説明を上手に解りやすくキッチリとやっていればいいのですが、時間的余裕がない場合もあります。
検査だけでも、そこそこ時間をいただかないと丁寧な検査はできないのに、さらに説明時間をいただくのは、困難な場合も多いです。
また、説明すればするほどお客様を混乱させることもありますから、説明をキッチリやればいいというものでもありません。
耳で聞く説明は頭に入りづらいかたもいます。現に私もそうです。学生時代から耳から入れる情報を把握するのは苦手な方です。
それに、メガネ屋で非日常的な検査を受けつつ説明を理解するのも難しい点もあるのではないかと思います。
それで、文章にして説明書をつくっていきましたけど、これも長すぎたら読んでくれません。
それだけ、十人十色の人に合わせての説明は難しいです。
いずれにしても、失敗の経験はほぼすべて私の頭の中に入っています。
トラブルの経験はいつまでたってわすれません、トラウマになっている面もあります。
しかし、失敗を怖れて無難な度数ばかりをおすすめしていては、お客様のタメにもよくありません。
過去の失敗を活かして、過去の失敗を参考に、お客様に最適だと思われるアドバイスをして、上手にメガネ作りをしていきます。
度数の決定はお客様
メガネは
「良く見えて、違和感が少ない」、「目の疲れがなく、快適に掛けられる」ものが理想なのですが、光学的にも100%のものはできません。
候補度数を検討する場合、「メリットで良しとするか、デメリットでダメとするか」です。
最終的には度数の決定権はお客様です。私たちのアドバイスを参考に調製度数を判断してください。
その場合に、これだけは頭にいれておいてください。
●違和感は慣れてしまえば、ほとんど感じなくなります。違和感の問題は時間が解決する場合が少なくありません。
●優先的に違和感の少ない度数を選んだ場合で、矯正視力が不満の問題は、時間が解決することはまずありません。
当店はお客様の将来的な視機能のことも考慮に入れて、調製度数のアドバイスをしていきます。
しかし、メガネをお渡しして、その日に「慣れん、キツイ、度数が間違っている」とお叱りを受けたことが何度かありました。
メガネの特性に関することなどのご説明しても、ご立腹していますから、聞く耳をもってくれません。
立派な?トラブルです。トホホホ。
目の疲れの軽減を優先する場合は、
たとえば、「眼精疲労が激しくて、時々モノが二つに見える」などの症状は、目の筋肉のズレ(斜位といいます)がある場合があります。
そんなときは、この症状をとるプリズムレンズで調製します。
そうしないと、車の運転時に事故をする確率が増え、ウツ状態になる可能性もあるからです。
この場合は違和感などのデメリットよりも、確実にメリットが上回ります。
悩むのは、「目の疲れはあるが、極端に疲れるということもない、モノが二つに見えることもない」というときで、目の疲れをとるためのレンズは快適だけども、違和感があるという場合です。
こんなときは、違和感の少ない度数を選択していただき、目のトレーニグで目の疲れをとる効果が期待できるときは、トレーニングのやり方をアドバイスいたします。
では、まず「度数の選び方」から。
度数を決定するときは、何を優先するかを考えます。
視力なのか、違和感の少なさか、はたまた目の疲れの軽減か。
視力を優先して作る場合は、必要視力がいるときです。たとえば普通免許であれば両眼で0.7の視力が必要です。こんなときは迷いません。
必ず視力が0.7以上見えるメガネを作ります。(矯正視力が弱いかたもいます)
違和感の少なさを優先した場合は、おうおうにして希望視力が得られないことが多いです。そんな時は迷います。メガネは見るための道具ですから、良く見えないのもストレスの基や視機能の低下につながります。
たとえば、基本度数がS-3.00Dの近視のかたの場合
基本度数のS-3.00Dでは、矯正視力は1.2。
基本度数より4段階弱めたS-2.00Dで、矯正視力は0.6。
S-3.00Dでは、良く見えるけど、違和感がある。
S-2.00Dでは、違和感は少ないけど、見え方が不満。
(Sは近視度数、Dは度数の単位。数字が大きいほど度数が強いです。度数は0.25きざみであります))
の場合どうするかです。
「違和感の少なさを優先した場合」は、
S-2.00を選択すればいいのですが、見え方の不満は残ったままになります。この不満は時間が解決することもありません。
それで、中間度数ののS-2.50Dで作った場合は、「見え方はマアマアで、違和感もそんに感じない」ということになります。
結局、ここらへんの度数に落ち着く場合が多いのですが、私は基本的にはお客様の持っている視機能が最大限発揮されるような度数を、お勧めします。(ケースバイケースです)
なぜなら、視機能が充分発揮されないと、調節力(近くのものを見るための眼の力)と輻輳力(近くのモノを見るために眼を内側に寄せる力)のバランスが悪くなり、立体視や遠近感も悪くなるからです。
遠近感が悪くなれば、スポーツや車の運転がスムーズにできなくなります。
ということは、交通事故も増えます。
交通事故で大怪我をした経験のある私にとって、悲惨な交通事故なくしたい気持ちは強いです。被害者も加害者も大変ですからね。
メガネはどこかが良ければ、どこかが悪くなる面があります。(メリットとデメリットが必ずあります)
「100%満足」は、現実には不可能です。
こんなことを言ったら、「そんなことは、言われなくてもわかっている」と言われそうですけど、デメリットを把握してもらわないと、トラブルになりやすいのです。
一番の失敗はトラブルになるということですから、メガネ作りは「お客様と浜田清と久美の共同作業です」と訴えています。
トラブルになると、禍根がのこることになり、自店とお客様のデメリットになり、いいことは一つもありません。
当店のメガネ作りは、お客様との共同作業になります。
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