失敗から学ぶ知恵 3
では、まず「度数の選び方」から。
度数を決定するときは、何を優先するかを考えます。
視力なのか、違和感の少なさか、はたまた目の疲れの軽減か。
視力を優先して作る場合は、必要視力がいるときです。たとえば普通免許であれば両眼で0.7の視力が必要です。こんなときは迷いません。
必ず視力が0.7以上見えるメガネを作ります。(矯正視力が弱いかたもいます)
違和感の少なさを優先した場合は、おうおうにして希望視力が得られないことが多いです。そんな時は迷います。メガネは見るための道具ですから、良く見えないのもストレスの基や視機能の低下につながります。
たとえば、基本度数がS-3.00Dの近視のかたの場合
基本度数のS-3.00Dでは、矯正視力は1.2。
基本度数より4段階弱めたS-2.00Dで、矯正視力は0.6。
S-3.00Dでは、良く見えるけど、違和感がある。
S-2.00Dでは、違和感は少ないけど、見え方が不満。
(Sは近視度数、Dは度数の単位。数字が大きいほど度数が強いです。度数は0.25きざみであります))
の場合どうするかです。
「違和感の少なさを優先した場合」は、
S-2.00を選択すればいいのですが、見え方の不満は残ったままになります。この不満は時間が解決することもありません。
それで、中間度数ののS-2.50Dで作った場合は、「見え方はマアマアで、違和感もそんに感じない」ということになります。
結局、ここらへんの度数に落ち着く場合が多いのですが、私は基本的にはお客様の持っている視機能が最大限発揮されるような度数を、お勧めします。(ケースバイケースです)
なぜなら、視機能が充分発揮されないと、調節力(近くのものを見るための眼の力)と輻輳力(近くのモノを見るために眼を内側に寄せる力)のバランスが悪くなり、立体視や遠近感も悪くなるからです。
遠近感が悪くなれば、スポーツや車の運転がスムーズにできなくなります。
ということは、交通事故も増えます。
交通事故で大怪我をした経験のある私にとって、悲惨な交通事故なくしたい気持ちは強いです。被害者も加害者も大変ですからね。
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