度数の選び方 21

お客様の眼の基本度数(完全矯正値)を求めるには、「他覚的検査」と「自覚的検査」があります。

他覚的検査とは

他覚的検査とは、お客様の「見える、見えない」などの応答を必要とせず、測定者がオートレフ(コンピューター測定器)などの検査用具を使用して他覚的に度数を求めるものです。


オートレフです。↑
自動的に、屈折度数が測定できるようになっています。

オートレフは、機械の操作方法などをマスターすれば、誰でもできます。
このオートレフの進歩によって、基本度数は昔に比較して求めやすくなりましたが、日本の眼鏡調製レベルが下がってきた面もあります。

度数の選び方 20

接近ボックスを使用して、ビジョンテスターで、単眼視検査をするということは、効率的な点ではメリットがありますが、正確な基本度数を出すのは難しくなります。




↑接近ボックス視力表+ビジョンテスター+単眼視検査


調節力と輻輳力は連動しています。
調節によって屈折は変化し、輻輳によって眼位が変化します。
できるだけ、調節と輻輳が安定した状態で検査することが望ましいのです。

不安や緊張は調節や輻輳に影響しますから、検査する人間を知っておくことは大切です。

当店は、「じっくりと検査してほしい」というかたに向いているメガネ店です。

度数の選び方 19

当店が理想と考える測定方法は、
1、検査距離は5m以上。
2、テストフレームを使用する。
3、両眼開放屈折検査をする。
4、理想の検査用具を使用する。
5、圧迫感が少ない検査室で検査する。
などです。
しかし、残念ながら当店は検査室のスペースの関係上、5mでの検査距離がとれません。

それで、当店は「2.5mでのミラー折り返し検査」を採用し、工夫をしました。
(2.5mの折り返し検査とは、視力表を測られるかたの後ろに設置し、ミラーを2.5mの距離に設置し、折り返して5mを確保する方法です)

視力表もミラーも少し傾けて、ミラーの寸法を大きくし、5m検査に匹敵するようにしたのです。

・店内には5mの検査距離を確保した「液晶視力表」も設置しています。

この視力表も最終チェックなどに活用していきます。

 

度数の選び方 18

検査方法に関しては

眼の検査方法には、片眼を遮蔽して右眼と左眼を別々に測定する「単眼屈折検査」と、片眼を遮蔽しないで、特殊な装置を使用して両眼を開けたままで右眼と左眼を測定する「両眼開放屈折検査」があります。

単眼屈折検査方も調節に影響があります。
通常、片眼を遮蔽して生活していることはないわけですから、単眼視のときは、輻輳力(眼球を内側に寄せる力)が不安定になり、そのために調節力も不安定になりやすいです。

輻輳力と調節力は連動しているので、調節によって屈折度数も変化するということです。

↑単眼屈折検査



↑両眼開放屈折検査

 

度数の選び方 17

検査距離と視力表に関しては

検査距離に関しても、調節力が影響します。
検査距離が近いほど、不必要な調節を呼び起こす恐れが生じてきます。
「3mでの検査よりも、5mでの検査のほうがベターである」といえます。

視力表の中には、1mの前方に設置して、5mでの検査ができるものもあります。(接近ボックス視力表)
この視力表は、周辺部の枠などで、感覚的に5mの感じが起きづらく、無用な調節がおきやすくなります。

当然、乱視や眼位も違った度数が出てくることがあります。


↑ 接近ボックス視力表

接近ボックス視力表のメリットは
・検査室スペースが狭くても、検査が可能。
です。


度数の選び方 16

<ビジョンテスターで検査をすると>

不自然な検査用具を使用しての測定は、過度に緊張し、水晶体を膨らませる調節機能が強くおこなわれやすくなり、屈折度数が近視側に移行しやすくなるのです。

この現象は、調節力が旺盛にある若い人ほど、おきやすいです。

過度に調節機能がおこなわれている状態は、乱視や眼位にも影響します。

ビジョンテスターでの検査とテストフレーム検査とでは、乱視度数、乱視軸、眼位が違っている。というのは珍しいことでありません。

 

ビジョンテスターでの検査のメリットは
・レンズ交換の速度が速い。
・いろんな付属レンズ類が内蔵されているので、多様なテストが可能。
・複雑な器械で検査されているているという安心感。
などです。

 

度数の選び方 15

基本度数は、検査用具、検査に使用する視力表、検査距離、検査方法、によっても異なってきます。

人間という感情、感覚、環境に左右される、生きている眼を検査するからです。

検査用具に関しては

たとえば、「ビジョンテスター」というこの検査用具を使用して屈折度数を測定すると、「器械近視」という眼の屈折状態がより近視側に測定されることがあります。


それは、筒のようなものを不自然な状態でのぞきこむことにより、「調節力」が影響を受けるからです。

度数の選び方 14

度数選びの基本になるのは「基本度数」です。
完全矯正度数や、全度数とも呼びます。

基本度数は、「誰がどのように検査しても、同じ度数になる」ことはありません。

検査する人間の考え方や、技量によって、基本度数は異なります。

基本度数は、丁寧に検査しなければいけないのですが、そうしているメガネ屋は少ないです。
その理由は
・基本度数を知らなくてもガネは作れるから。
・丁寧に検査するのは面倒だから。
・効率が悪くなるから。
・お客さんが嫌がるから。
などでしょう。

たしかに、基本度数をしっかりと検査するには手間ひまがかかります。メガネ販売のための効率は、悪くなります。

売上重視、効率重視のメガネ店では、「検査はおおざっぱ」なところが多い理由です。

「基本度数は、だいたいでいいから、素早く調製度数(実際に作る度数)を提示しなさい」という感じです。

しかし、基本度数は、メガネ作りの原点とも言える大切な要素です。

基本度数がわかってこそ、
眼の屈折度数(遠視、近視、乱視)、視機能、眼の眼位(視軸の向き)を知ることができます。
基本度数から、そのデータを基に適切な調製度数が導き出されます。

以前の眼の状態と、今の眼の状態の変化を正確に知ることもできます。

その大切な基本度数は、検査用具、検査に使用する視力表、検査距離、検査方法、によっても基本度数は異なってきます。

人間という感情、感覚、環境に左右される、生きている眼を検査するからです。

度数の選び方 13


度数選びはお客様だけではできません。適切なアドバイスをしてくれる眼鏡技術者を探すことが肝心要です。

・本当に、真剣に度数選びのアドバイスをしてくれているのか。
・ただ、たんに会社の方針などで、無難な度数を提示しているだけではないのか。
・視機能のことを考えてくれているのか。
・将来的な視機能のことも考えてくれているのか。

を真剣に考えて、度数選び(技術者選び)をしてください。

度数の選び方 12

ポイント5
深視力などの上質の視機能を求められるかたは、違和感が多少あったとしても将来的なことを優先されて、視機能が向上する度数を選択されることをおすすめします。

人間の視機能は年齢とともに、残念ながら弱ってくるかたがほとんどですから、少しでも視機能が衰えないように、眼のトレーニングをすることや、日ごろから紫外線や眩しい可視光線から眼を守ることも大事です。



深視力検査は、眼の持っている最高機能の視機能を要求されます。


より以前の記事一覧

最近のトラックバック