調節について 33

<調節力と老眼鏡の関係>

近用眼位

次に基本度数に加入度数を加えた度数で、斜位のあるかた、眼精疲労のあるかたなど、必要性のあるかたは近用眼位の検査をしていきます。
近用眼位は、遠用眼位とは異なることがほとんどですから、近用眼位の検査も大切になります。

近見では外斜位のあるかたが少なくありません。(生理的な外斜位も含めれば、ほとんどのかたにあります)
外斜位のかたは、外方向(耳側)に眼の筋肉がズレていますから、眼を内方向(鼻側)に寄せる必要がある近業に疲れやすいです。

斜位があって、眼が疲れやすいかたには斜位の修正をしていきます。

こちらの特殊な視力表で適切な加入度数を検査します。

使用目的距離に適した老眼鏡を作ります。

調節について 32

<調節力と老眼鏡の関係>

使用目的距離

基本度数を正確に検査して、次に老眼鏡の使い方などについてお訊きします。
それは、老眼鏡の使い方も人それぞれで、使い方によって使用距離が違ってくるからです。
たとえば
・細かい作業用に20cmで
・読書用に40cmで
・パソコン用に50cmで
・楽譜などを見る用に60cmで
と、使用目的距離はさまざまです。

人の体格もさまざまです。当然手の長さも人それぞれですから、手の長さによっても使用距離が違ってきます。
そして使用目的距離に適切な加入度数(基本度数に調節力を補うプラス度数を加えたもの。老眼鏡の目安度数)を検査します。

使用目的距離に適切な老眼鏡を調製していかないと、眼の疲れがでてきやすくなり、老眼の進行を早める場合もあります。

調節について 31

<調節力と老眼鏡の関係>

老眼鏡にも適切に調製した乱視は必要です。

適切に乱視を調製しないと、眼が疲れる恐れがでてきますし、見え方もイマイチということも起こります。

それと大切なのは、基の眼の眼位(視軸の向き)はどうなのかということです。
斜位があるのか、ないのか(これも厳密にいえば、ほとんどのかたに斜位はあります)
斜位の方向はどうなのか、斜位量はどのぐらいあるのか。

斜位で眼が疲れやすい状態なのか、斜位によって肩コリなどの症状がでていないか。
いろんな点で眼位状態をチェックします。

基本の眼の度数、眼位をいかにキッチリ検査するかで老眼鏡の善し悪しがきまります。


調節について 30

<調節力と老眼鏡の関係>

当店は調節力と輻湊力を考慮に入れて、使用目的距離に合わせて快適で見やすい老眼鏡を作ります。

老眼鏡を作るのは、昭和32生、老眼まっただ中の眼鏡士 浜田 清が調製します。

老眼鏡作りの第一歩は、基本度数の測定から

老眼鏡作りの基本は、基の眼の度数にあります。
眼が正視なのか、近視なのか、遠視なのか。
眼の屈折状態によって老眼鏡の度数は、大きく異なるからです。

たとえば正視で50歳、調節力が2.00Dで、老眼鏡の度数が2.00Dが適切だとしますと、
同じ調節力で遠視のかたは、2.00D+遠視の度数が適切度数の目安になります。
(遠視度数がS+1.00Dだと、1.00D+2.00D=+3.00D)
同じ調節力で近視のかたは、2.00D+近視の度数が適切度数の目安になります。
(近視度数がS-1.00Dだと、-1.00+2.00=+1.00D)

乱視のかた(厳密に言えば乱視がゼロのかたは、ほぼいません)は乱視度数、乱視軸を細かく正確に検査します。
「老眼鏡には乱視はいらない」なんてことを言う人もいますが、けっしてそうではありません。

老眼鏡にも適切に調製した乱視は必要です。


適切に乱視を調製しないと、眼が疲れる恐れがでてきますし、見え方もイマイチということも起こります。

 

 

調節について 29

<調節と遠視の関係>

■遠視があるかどうか、 チェックしてください。

赤色の中の文字緑色の中の文字とどちらがハッキリ見えますか。

緑色の中の文字が赤色の中の文字よりも見やすいのであれば遠視の可能性があります。 
緑色
の中の文字 > 赤色の中の文字


赤色
の中の文字が緑色の中の文字よりも見やすいのであれば、近視か正視か遠視です。 
緑色
の中の文字 < 赤色の中の文字


赤色
の中の文字と緑色の中の文字の見え方がほぼ同じであれば、近視か正視か遠視です。 
緑色
の中の文字 = 赤色の中の文字


この簡易視力標は「赤色の中の文字が見やすい。もしくは、見え方はほぼ同じ」」と言っても、信頼度は低いです。
調節機能が働いて潜伏性遠視なのに正視もしくは近視と判定されることもあるからです。

要するに、緑色の中の文字がハッキリ見えるのであれば、遠視を疑ってください。

いろんな距離でチェックしてください。

なお、近見距離用は調節力や老視のチェックにも使えます。

緑色の中の文字
が見やすいのであれば、調節力に問題がある可能性があります。
近見用メガネを調製するかどうかの目安に使ってください

調節について 28

<調節と遠視の関係>

お子様の遠視に関しては、遠視眼鏡の処方をする眼科は時間をかけて丁寧に説明したほうがいいと思うのですが、今の医療体制では難しいのでしょう。

今後、ユーザーのためにも眼鏡士の私ができる範囲でお答えしていきます。
眼科からは「よけいなことをするな!」と睨まれるかも知れませんが・・・。

ちなみに私の眼鏡学校時代には、故・平松先生が「人をみたら、遠視と思いなさい!」と、口すっぱくおっしゃっていました。
それだけ随意遠視は潜伏しやすく、見逃しやすい傾向にあるからです。

潜伏している遠視を「潜伏遠視」と言います。

もぅ一度言います。

随意遠視、相対遠視は、遠方の視力は悪くありません。
「遠方が良く見えているから安心、ではない」ということです。

親御様はお子様の近見視力を定期的に確認し、視行動を観察してください。

相対遠視であれば、近見視力が不良になる場合が多いです。

随意遠視であれば、近見視力は問題ない場合も多いのですが、「なんだか見えづらそうにしている」とか「近くのものを見るときに辛そうだ」の症状が出る場合もあります。
・集中力がない
・目を細める
・文字が正しく書けない
などがあった場合、早めに眼科を受診してください。

子供の近見視力不良の場合、弱視になる恐れもあります。

調節について 27

<調節と遠視の関係>

遠視に関するご質問

先日、遠視のメガネを掛けているお子様の親御様から「遠視の度数が変化しているみたいです。このままこのメガネを掛けていても大丈夫でしょうか」とご質問をいただきました。

本来、こういう質問は眼科にしたほうがいいのですが、「忙しい眼科には質問し辛い」ということで、当方にお尋ねになられたのです。

私がわかる範囲で、私なりの考えも踏まえてお答えしました。

まず、「大丈夫ですか」とのご質問に、私はキッパリと「大丈夫です!」と親御様に言いました。
親御様の不安を取り除くためです。

親御様はお子様の眼に関して不安が一杯ですからね。「さー、どうでしょうかねー」なんてお答えしたら最悪です。不安が拡大されるだけです。

もちろん大丈夫とはいえないのに、大丈夫と言ってしまうのも良くはありません。

次に、遠視の説明から入り、遠視に起こりやすい害、遠視で起こりやすい眼位等を詳しくご説明しました。
近視の親御様に遠視をご理解いただくのは骨の折れる作業ですが、大切なお子様の眼です。しっかりとご説明します。

親御様が不安に思っていることは、

お子様が現在掛けている遠視のメガネは

R S+3.50D
L S+4.00D とします。

眼軸が長くなって、遠視度数が弱くなり、眼の遠視度数が
R S+2.50D
L S+3.00D になった場合、
「眼の遠視度よりも強い遠視メガネを掛けると、遠視度数が進んだり、何か害があるのでは」ということです。

近視のかたが、「眼より強い度数は良くない」と思うのは、あたり前のことです。実際に眼より強い近視度数を掛けるのは良くないことですから。

なぜ、良くないのか。強すぎる近視メガネを掛けると、眼の屈折状態が近視を通り越して遠視状態になるからです。

すると、「遠視による害を受けやすくなる」ということです。


では、遠視のかたが眼の遠視よりも強い度数を掛けた場合は・・・・近視 < 近視メガネ の逆になります。
眼の屈折状態は遠視を通り越して近視状態になります。
上記の例では
R S-1.00D
L S-1.00D です。
これぐらいの近視になってもどうということはありません。やや遠方がぼやけるぐらいです。
近視の害は遠視に比較して、はるかに少ないです。

ですから、眼よりも多少強い遠視メガネを掛けていても大丈夫です。
(もちろん、近視よりも正視状態になるほうが理想です)

 
眼の遠視度よりも強い遠視メガネを掛けると、眼に入る平行光線は網膜よりも前に結像します。(赤い線)
眼の屈折状態は「近視眼」と同じことになります。

近視眼は調節に負担がかかることはありません。


ということは、遠視眼は「眼よりも弱い遠視のメガネでは、大丈夫ではない可能性が高くなる」ということです。
お子様が「裸眼で不自由ない」と言っても、随意遠視である可能性がありますから、ほぼ正視になるまではメガネ矯正をしてください。

 

調節について 26

<調節と遠視の関係>


 小学生以下のお子様で遠視が疑われる場合は、眼科を受診してください。
眼科では「調節麻痺剤」を点眼し、調節機能が働かないようにして、潜伏している遠視まで検査することが可能です。
(メガネ屋では「調節麻痺剤」を使用することはできません)

眼科では定期的に屈折状態などをチェックしてください。
子供は屈折状態も変化しやすく、遠視度数が弱くなって、ほぼ正視になる子供もいるからです。

調節について 25

<調節と遠視の関係>

子供の遠視は近視よりも問題が起きやすく、遠視の適切な矯正が必要です。

成長期にある子供は、原則的に遠視のメガネは寝る時以外は掛けたほうがいいです。

このことを遠視で困った経験がない親御様に説明することは難儀することがあります。
「遠くは裸眼で見えているからいいだろう」と思っておられる親御様も少なくないからです。

遠見視力も大事ですが、それよりも近見視力のほうが大事です。

 

↑こちらの本には、子供の近見視力について詳しく書かれています。
近見視力検査視標が付属されていますから、お子様の近見視力を確認してください。

高橋ひとみ著

農文協

調節について 24

<調節と遠視の関係>

「調節力をふんだんに使う」ということは、同じ動眼神経の支配を受けている「輻輳」もふんだんに使うことになります。
(輻輳力は、眼球を内側に寄せる機能です)
これが「調節性内斜視」の原因です。

一般的には調節性内斜視は強度遠視はなり辛いということもあります。これは遠視が強すぎると明視をあきらめてしまうから、と考えられています。

しかし、強度遠視は弱視になりやすいので、その点では大きな問題があります。

内斜しやすい遠視は随意遠視相対遠視。度数でいえば中等度遠視のS+3.00D~S+5.00Dです。

なお、斜視になりやすいか、弱視になりやすいかの分岐点は「調節技術の巧拙も関係してる」ということもあります。

では、弱度遠視の場合はどうなのかといいますと、やはり遠視度数の分だけ調節に負担がかかります。
近見視にはもっと負担がかかるので、眼製疲労に悩まされる可能性が高くなり、集中力の低下に繋がる恐れも出てきます。


子供の遠視は近視よりも問題が起きやすく、遠視の適切な矯正が必要です。

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