近視で内斜位 41

事例 6

2ヶ月後、「眼精疲労があります」とご来店いただきました。
やはり。
R S-1.50D             1.00△ B.O.
L S-0.25D C-1.00D Ax85  1.00△ B.O.      
の度数で再々調製することになりました。

プリズム矯正をすることにより、ほぼ確実に眼位は変化します。
人間は変化を嫌う傾向にあるのですが、変化に適応する能力も持っています。

適応能力は個人差も大きいのですが、「柔軟な考え方」でメガネ調製をしたほうが上手くいく確率が高くなります。

近視で内斜位 40

事例 6

今回、F様の②番のメガネは「プリズム入りメガネ」というよりも、度数バランスの悪いことが具合悪さの大きな原因だったことも考えられます。

当店で視力バランスを確認していただきますと、確実にNGでした。
(内斜位のかたは眼位が不安定で、眼位と連動している屈折度数が不安定になり、測定された時点ではこれぐらいの度数だったのかも知れませんが、左右でレンズを入れ間違えた可能性もあります)

①番のメガネを掛けられていて、②番のメガネを掛けると、それは具合が悪いでしょうね。

ですが、F様は「プリズム入りだから具合悪い!」と思い込まれています。(多分)
その思い込みが入っているかたに、正真正銘のプリズム入りメガネをご提案しました。
これは、少し勇気のいることです。クレームになる確率も高いですから。

でも「私にできる限りのことはいたします」と宣言をしていますから、視機能を優先するご提案をしました。

結果、プリズムメガネは上手くいかなかった訳ですが、それも意義のあることだったでしょう。

せめて1、2ヶ月は、試してほしかった。という私の希望もあるのですが、今回、F様の意向を優先しました。
ケースバイケースで対応するのも必要なことで、「理想と現実は違う」というのも一つの真理です。

将来的なことよりも現時点での不具合をなんとかしてくださいというお気持ちもわかります。

ただ、「プリズムメガネはダメ!」と決めつけるのは良くありません。

そもそもメガネレンズはプリズムレンズの集合体で、屈折異常、眼位異常を矯正するのもプリズムレンズです。

そのプリズムレンズを上手に調製していくことが、眼鏡技術者の使命でもあります。

近視で内斜位 39

事例 6

再度、検査をすることになり、
5mでの両眼開放屈折検査での基本度数は、
R S-2.00D C-0.25D Ax8 
L S-1.00D C-1.00D Ax80 
でした。
プリズム矯正をしていない状態での検査データです。

お話合いの結果、
R S-1.25D C-0.25D Ax8       
L S-0.50D C-0.75D Ax80    
の度数で再調製をしました。プリズムは入れていません。

今後、F様が内斜位が原因で色んな主訴が発生すると、その時はメリット>デメリットの関係で「プリズム入りメガネ」を受け入れてくれるかも知れません。

近視で内斜位 38

事例 6

先日はありがとうございました。
さて、調製しましたメガネの件ですが、お送りしました調製報告書に書いていましたように、F様の眼位を整えるようにしたほうがいいのですが、 眼位をコントロールするということは脳が反応しますので、その反応は違和感が生じやすいことも事実です。

ベースアウトプリズムは、「壁や床がへこんで見えたり、奥に後退して見える」ことがおきやすいです。

ただ、個人差があり、感じないかたはまったく感じません。
しかし違和感は、眼位が整うことによっても徐々に軽減されます。

メガネに慣れるには自律神経も左右されますので、その事も報告書には書かせていただきました。(今の時期、自律神経は乱れやすいです)

ですから、できればもう少し掛けていただいて調節と輻輳のバランスを良くしていただきたいのですが、F様のご希望もありますから、プリズム抜きでメガネを調製していきます。

その場合、眼位を無視して遠方が見やすい度数で調製していくのか、やはり眼位を考慮に入れて、近視度数を調整していくのかのご判断をしてください。
ご都合のよろしいときにご来店くださいませ。

と、お返事をしました。

近視で内斜位 37

事例 6

F様は「プリズム入りメガネ」というものを拒否されています。

しかし、将来的なことも考慮に入れると、現時点では眼位を整えることを優先したほうが視機能には好都合です。
それは、やはり「近視で内斜位は、不自然な眼位」だからです。

それで、眼鏡技術者としてのアドバイスを丁寧にしました。
(眼鏡商人であれば、そんな手間暇のかかることはしません)

結果、
R S-1.25D             0.75△ B.O.
L S-0.50D C-0.50D Ax75  0.750△ B.O.       
の度数で調製することになりました。
このメガネは立派な?「プリズム入りメガネ」です。


後日、(2週間後)「やはりプリズムメガネは合いません」とご連絡をいただきました。
ウーン、残念。

近視で内斜位 36

事例 6

これは、PD計の方が器械の中を覗くような感じが強くなり、そのせいでPDが狭く測定された可能性もあるということです。
内斜位のかたの眼位は不安定なかたも多いのです。

F様は②番の「プリズム入りメガネ」が具合が悪かった。ということなのですが、F様の本当のPDが61mmだとすると、このメガネはプリズム入りメガネではありません。
PDが63mmだとしても、わずかなプリズム(約0.12△)しか入っていません。
このわずかなプリズムで「プリズム入りメガネ」と表現してもいいものかどうか?

①番のメガネは、逆に光心が広く入っていました。これはベースインのプリズム作用が働くメガネになっています。
これはF様の眼位にとっては、良くない入り方です。

基本的に光心は、眼位も考慮に入れて設定するべきです。

近視で内斜位 35

事例 6

F様がご来店されました。

5mでの両眼開放屈折検査での基本度数は、
R S-1.75D C-0.25D Ax10 
L S-1.00D C-0.75D Ax75    
眼位検査では、やはり内斜位があります。
複数の眼位検査でチェックし、内斜位量は 1.5△B.O.~4△B.O.ぐらいでした。
近見眼位は、2.0△B.O.
(S-は近視度数、Dは度数の単位、Axは乱視軸、△はプリズム、BOはプリズム基底の方向)

ご持参されたメガネは、
R S-1.25D C-0.50D Ax29 
L S-0.75D C-1.00D Ax80  ①

R S-0.50D C-0.50D Ax75 
L S-1.25D              ②
でした。
①番のメガネは、光心が64mmで入っていました。
②番のメガネは、61mmで入っていました。

F様の遠用PD(瞳孔間距離)は、「61mm」。
このPDは、PD計で測定したデータです。

↑PD計
しかし、オートレフでの測定PDは「63mm」でした。
↓オートレフ

近視で内斜位 34

事例 6
30代のF様 

メールで「おそらく、近視で内斜位だと思われます。プリズム入りのメガネを作ったが、慣れなくて掛け続けることができない」とご相談がありました。

当方からは、

さて、「近視で内斜位」の件ですが、近視で内斜位の場合、
プリズム処方をすることは少なくありません。
それは、内斜位を補正する外直筋の作用は弱いからです。

しかし、当店で処方したとして上手くいくかどうかはやってみないとわかりません。

これは内斜位に限らず言えることなのですが、メガネはやってみないと100%のことは わかりません。(具合がいいかどうか)

それは、個々により環境、適応能力、性格、心理などが異なるからです。

F様の場合「近視で内斜位」だということですが、本当は近視で外斜位なのに、測定方法により内斜位に検出されることもあります。

もしそうだとすると、お作りになられたプリズム眼鏡は掛けづらいメガネになります。
本当に内斜位だとすると、慣れづらいメガネよりも度数を調整し、慣れやすいメガネを作ることは可能だと思います。(お作りになられた度数では、慣れづらいという一つの答えがありますから)

いずれにしましても、当店で出来る限りのことはいたします。よろしければ、お越しください。

なお、お作りになられましたメガネは必ずご持参ください。

と、お返事しました。

近視で内斜位 33

事例 5

なお、治療目的の処方(子供の遠視、弱視など)はメガネ屋ではできません。弱視の訓練、病気の発見なども眼科の仕事です。
眼科とメガネ屋、それぞれに得手不得手もありますから、上手にメガネ屋と眼科をご利用していただければ幸いです。

その後、E様の親御様にメガネの具合をお尋ねしました。
「具合よく使っています」とおっしゃっていただけました。

当店検査度数を選んでいただいてよかったです。(^^♪

近視で内斜位 32

事例 5

当店提案度数、
R S-1.50D C-0.25D Ax180 3.5△ B.O.
L S-1.75D C-0.50D Ax178          
と、
眼科処方箋度数
R S-1.50D 
L S-2.00D 
を掛け比べていただきました。

当店検査度数のほうが「見やすくて楽、遠近感もわかりやすい」とおっしゃいました。
眼科処方度数は、眼科で試しているときも「しんどいと感じていたが、度数が変化しているから、こんなものと思っていました」とのことでした。
結果、当店提案度数で調製することになりました。

E様との共同作業でメガネを調製し、E様と当店の共同責任になります。

眼科には「もし、具合が悪かったら再処方する」と言われたそうです。
医療機関は結果責任を問われません。(その責任をメガネ屋に押しつける眼科もあります)
なので気楽にそういうことが言える面もあるのではないでしょうか。

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眼科は病気を治すことが本職で、病気ではない屈折異常、眼位異常に熱心に取り組んでいるところは少ないです。
ですから、視機能検査を細かく行う眼科は少ないですし、メガネ調製に必要な光学的知識には疎いです。

眼科では手間暇のかかる屈折検査、眼位検査、などをやる時間がないという事情もあります。
眼位に関する説明にも、相当の労力が入りますから。

また、メガネ屋にもいろんな方針があり、商売優先で眼科との関係を結んでいる「眼科本位」の店もあります。
眼鏡技術者とすれば技術優先で「ユーザー本位」を考えるべきなのですが、いかんせんユーザー本位の店は少ないのが現実です。

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